「やり方を教わっていません」「自分らしく働きたいです」「課長、ご苦労さまでした」……。こんな素っ頓狂なワードを連発する若手社員に、頭を悩ませている人は多いでしょう。しかし、ここが腕の見せどころ。いかに彼らを指導し、戦力にしていくか、それも大切な仕事なのです。播摩早苗さん『えっ、ボクがやるんですか? 部下に教えたい、社会人のものの言い方100』は、そんなあなたの心強い味方になってくれる一冊。後輩、部下を持ったら必携の本書より、例をいくつかご紹介します。
* * *
「自分らしく働きたい」という新入社員が増えてきました。彼らは個性を重視され、自分らしさを大切にする教育を受けてきたので、「自分らしく働きたい」と言うこと自体に抵抗をもちません。しかし、「自分らしく働く」というほど、新入社員は自分自身のビジネススタイルを確立していません。曖昧で漠然とした「自分らしさ」なのです。
そこで、「きみの自分らしさってどういう部分なの?」など、すこし具体的な質問をしてみましょう。その質問だけで「仕事で何を成し遂げたいのか」や「自分だからこそできることは何か」と、自分について深く考えるようになります。
また、新人が配属されてきたら、育成プランを作成し、本人に伝えます。つまり短期的なゴールを示し、要望するのです。すると「今は仕事を覚えて、いつか△△を担当できれば嬉しいです」など、目標が卑近なものになり、行動にやる気が生まれます。
電話の取次ぎなどのマナーは、新入社員のときに徹底して身につける必要があります。
電話をした相手は、「取り次いだのは新入社員だろうから、言葉遣いは大目に見よう」とは思ってくれません。話し方の印象からその会社を判断します。電話取次ぎのマナーがまずいと、「教育がしっかりしていない会社だ」「こんなところに任せて大丈夫だろうか」など不信感を与えてしまいます。
新入社員には、電話に出るときは、会社を代表していると考え、相手にどのような印象をもってほしいのか、そのためにどのように応対すべきか考えるように指導しましょう。
電話の取次ぎマナーは、先輩社員にとっては当たり前のことですが、新入社員にはかんで含めるように指導しなければならない場面です。
「課長。P商事の田中さまからお電話です」という口上が、考えなくても出てくるように繰り返しトレーニングし、できるようになったら認める言葉をかけます。
えっ、ボクがやるんですか?部下に教えたい、社会人のものの言い方100の記事をもっと読む
えっ、ボクがやるんですか?部下に教えたい、社会人のものの言い方100
「やり方を教わっていません」「自分らしく働きたいです」「課長、ご苦労さまでした」……。こんな素っ頓狂なワードを連発する若手社員に、頭を悩ませている人は多いでしょう。しかし、ここが腕の見せどころ。いかに彼らを指導し、戦力にしていくか、それも大切な仕事なのです。播摩早苗さん『えっ、ボクがやるんですか? 部下に教えたい、社会人のものの言い方100』は、そんなあなたの心強い味方になってくれる一冊。後輩、部下を持ったら必携の本書より、例をいくつかご紹介します。