当時のオリンピック・パラリンピック組織委員会会長だった森喜朗氏の“女性蔑視”発言が炎上してから早1か月。日本というこの国も二極に分断された社会になっていくような陰鬱な空気を、私自身は感じている。
森会長は「女性は会議での話が長い」という趣旨の発言をして、欧米のメディアから批判を受けた。謝罪会見を開いた森氏は、そこで逆ギレする。その会見の映像は、ワイドショーにとっておきのネタを提供し、そしてメディアによって繰り返し報じられるほどに批判の声が高まっていった。
そこに、私は渦を見た。その渦は森氏を中心として黒々ととぐろを巻いている。そして、森氏ばかりかその渦の淵に腰かけた人は、一様にその中に巻き込まれていく。森氏は、まさに「渦中の人」となったのだ。
この渦は、森氏が後任をお願いしたと表明した川淵三郎氏を引きずり込み、結局、会長を引き受けることになった橋本聖子氏まで過去のセクハラ疑惑を蒸し返されることになる。
この巨大な渦の吸引力は森氏に関連する人物のみならず、森氏に関する発言にまで及んでいく。
1. あなたは森氏を擁護するのか、批判するのかという踏み絵
私は「羽鳥慎一モーニングショー」という番組で、月曜日のコメンテーターをさせていただいている。森氏の“逆ギレ”会見から週をまたいでの2月8日の「モーニングショー」でも、森氏の発言が問題となった。
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ハイスペック女子のため息 season2
ハイスペ女子は自分で自分が面倒に思うこともある。社会に邪険に扱われ、「なぬ?」と思うこともけっこうある。今日もぶつかる壁や疑問を吐露する社会派エッセイ。
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