気づいたらもう春が終わりそうだ。
あまりにも目まぐるしく起こる人生の岐路に立たされ続け、引っ越しをしなければならなかったことを忘れかけていた。そうなのだ。わたしが今住んでいるマンションは、今度の秋に取り壊されることが決まっているのだった。
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愛の病
恋愛小説の名手は、「日常」からどんな「物語」を見出すのか。まるで、一遍の小説を読んでいるかのような読後感を味わえる名エッセイです。