レシートは自分の人生を映し出す鏡。そこには買ったものと値段だけでなく、行動の履歴、自分の価値観がつまっています。書籍『レシートで人生を変える7つの手順 もらって、集めて、眺めるお金術』ではそのレシートを使った節約術を解説。実は量販店よりコンビニで買ったほうが安上がりになる場合もあるのです。
量販店だから安いとは限らない
コンビニエンスストアの商品はスーパーや量販店と比較して割高であることが多いです。
そのため、
「量販店で割安に購入している!」
という工夫をしている人も多いかもしれません。
でも、量販店にも危険な落とし穴があります。単価は安くなるかもしれませんが、そもそもの購入量が多くなってしまうことがあるのです。
たとえば、ビール1缶をコンビニエンスストアで購入するよりも、量販店で箱ごと購入すれば、1缶当たりの金額は、格段に安くなります。でも、この「1缶当たりの金額が安くなった」ことで、気軽に消費できるようになったらどうでしょう?
たとえば、1缶当たりを半額で購入できたとしても、1日の消費量が倍以上になったら、1か月のビール代はかえって高くなります。
コンビニエンスストアで1日1缶購入して帰るということにしておけば、「1日1缶以上はやめよう」と思えても、量販店で購入すると、「安く買ってるんだし、たくさん飲んでしまおう!」と消費量もビール代総額も増えてしまう可能性があるのです。
そうなっては、本末転倒!
私は仕事が忙しいときにはオロナミンCをよくいただくのですが、量販店での買い置きはしないことにしています。量販店で購入すれば、1本当たりの額は安くなりますが、冷蔵庫に常備されると、消費量が増えてしまうからです。
面倒でも単価が高くなっても、1回1回、購入するのです。そうすれば、飲みすぎも防止できますし、無駄遣いも防止できます。
もし、1本を高く買うことで消費量を抑えることができるなら、それもまた、無駄遣いを減らす方法になるのです。
ネット通販にも同じような落とし穴があります。まとめて買うと安くなるからと、お菓子やミネラルウォーターを大量に購入して、本当にお得だったと言えるでしょうか。
本当に必要なものを安く購入できたとき、初めてそれがお得な買い物になるのです。
食料品のレシートは冷蔵庫に貼って在庫管理
当たり前のことですが、安く購入できても全部使い切らないと意味がないということを忘れてはなりません。
たとえば、1キログラムの牛肉を2000円で購入できたら、100グラム当たり200円で少し割安かもしれません。でも、結局半分しか食べ切れず、残りは傷んでしまったとしたら、それは、100グラム400円のお肉と同じですよね。
もし、
「消費期限が切れて食品を捨てることがよくある」
と感じたら、食料品のレシートを冷蔵庫に貼って、在庫管理をしてみてください。
冷蔵庫の扉にレシートを貼り、すべて消費したものに線を引いて消していきます。食品を捨てた場合には、何をどれだけ捨てたかわかるようにメモしておきます。
そうすれば、本当に割安で購入できたのか、そうでもなかったのかが、はっきりと見えるようになりますよ。
バーゲンでの買い物についても同じことが言えます。安いからといって使わないものまで購入したら、結局は無駄遣いが増えるだけ。定価より安く買えたとしても、その時点では何も得をしていないのです。
「安く買えたなあ」と思ったときほど、レシートをしっかりと見つめてみましょう。
大切なのは、コンビニエンスストアの値段やバーゲン前の値段と比較して安く買えたかどうか、ではありません。本当に必要なものや本当に欲しいものを手に入れられたのかどうか、という観点でジャッジすることこそ大切なのです。
レシートは自分の人生を映し出す鏡。そこには買ったものと値段だけでなく、行動の履歴、自分の価値観がつまっています。書籍『レシートで人生を変える7つの手順 もらって、集めて、眺めるお金術』ではそのレシートを使った節約術を解説。まずは1週間、レシートを集めて眺めてみてください。