人気占い師、真木あかりさんの新刊 『2022年上半期 12星座別あなたの運勢』より、
全体運
「夢中」の力が、運命を変えていく。
ナポレオンの辞書に「不可能」という文字がないとすれば、さそり座の人の辞書には「中途半端」という4文字はありません。まあ、世の中に「完璧」と呼べるものなどはなく、あらゆるものがそこへ向かっている途中と考えるとすべてが中途半端ではあるのですが、それでも「関心を持ったことは徹底的に追求していく」というのがさそり座であり、何かを極めて専門職に就く人が多いのも納得できることでしょう。そうしたさそり座の特性が、「寝食を忘れて没頭するほど好きなこと」と「愛」に注がれていくのが、2022年上半期という時期にあたっています。愛については恋愛運のところで書きますので、ここでは「好きなこと」について、集中して書いてみたいと思います。
「明日も仕事なのに、朝まで本のページを繰る手が止まらなかった」
「夢中になってやっていたら、ランチを食べ忘れた」
何かに没頭すると、私たちは三大欲求すら忘れ去ってワクワクやドキドキに身を任せることがあります。まあだいたい翌日、仕事中に夢の世界に旅立ったり、夜ごはんをいつもの倍食べたりして補填はするわけですが、あなたにもそうしたことがありますか。寝る時間が惜しいと思えるほどに好きなこと、ハッと気づいたら数時間が一瞬のように感じられるほどハマれること。さそり座の人は、先ほども申し上げた通り「中途半端」という発想が思考回路から完全に抜け落ちています。ですから、好きなものは関心を持つ限り「常に夢中」。今さら意識などしていないかもしれません。さそり座の人はときどき「趣味……? 特にこれと言えるようなものはないですよ。無趣味ですね」とおっしゃることがありますが、実際に一緒に過ごしてみるとその好奇心の豊かさ、アクティビティの多様さに唸らされることも少なくありません。
2022年上半期、さそり座の人は好きなものにとことん打ち込むことになるでしょう。アートや音楽などの自己表現、何かを作ること、趣味と呼ばれるタイプのもの全般、そして恋愛。子育てをしている人はお子さんと特別な思い出を作ることができますし、ペット愛が高まっている人はこれまで以上に愛を注ぐでしょう。これまでも大好きで情熱を注いできたことが、今年はさらに直感力が高まり、理屈ではない深いレベルで探求していくことができます。端的にいえば「うっとり」するのです。趣味や好きなことを「モノ」「体験」として消費するだけでなく、イマジネーションを広げることで普段は得難い体験をする人も多いでしょう。現実との境目を見失うほどに没頭することもあるので、ある意味アブない(すみません)わけですが、たとえば音楽やアートを楽しみたい人にとっては、一生のうちにそうそうない表現・体験ができるのが、この時期であろうと思います。さそり座の人はもともと、表層的な体験に魅力を感じることはありません。心の全部で没頭するような深い没入感というのは、あなたならきっと気に入るだろうと私は確信しています。
夢中になって何かに打ち込むことが、「他人」の力と合わさることで「変容」を遂げることもありそうです。たとえば人間関係における抜本的な変化が、好きなことに向かう姿勢により深みを与えることもあるでしょう。パートナーシップにおいて試される価値観の変化が、子どもやペットとの関係を変えていくこともあるかもしれません。どこまでも自分の内側に没入していきつつも、どこかで他者との関係性が長期的に影響を与え続ける。個人のいとなみだけではない豊かさが、2022年上半期にはあるのだろうと思います。
こうした傾向は、5月上旬まで続いていきます。同時期に、愛についてもたくさんのコミュケーションをとりながら、大きな発展が訪れるでしょう。今は恋を探している人にも、パートナーがいる人にも嬉しい時期です。障害のある愛に悩みを抱えている場合は、抜本的な転換を迎える人がいそうです。
忙しさのなかで、持ち前の粘り強さを活かしていく。
5月中旬以降、深い没入感からすうっと浮上するかのようにして、さそり座の人々は「現実」に戻ってきます。この時期は世の中的にも非常に勢いがあり「ガンガンいこうぜ」といった雰囲気が自然に高まってくるだろうと思うのですが、さそり座の人の視線は仕事や日々の生活に向けられることになるでしょう。「やるべきこと」がわかりやすいかたちで増える人は多いでしょうし、担当している仕事において責任範囲が広がることもありそうです。仕事内容が変わったり、異動や転職で新しい仕事を担当することになったりした人はいいチャンスにしていけます。持ち前の粘り強さを発揮していきましょう。
さそり座の人々は、自分の感情をとても大切にする人々です。そして、他者の気持ちを尊重することもまたよくわきまえています。思いが高まりすぎると重みを伴って相手に伝わってしまうこともあるのですが、それはきっと、かなり思いつめてしまったとき。大人のさそり座は、しっとりと穏やかに、相手の選択を待つことができます。
ただ、2022年5月から10月までは、敢えて「モノ言う人」になってみてもいいかもしれません。「決めてくれたら合わせるよ」よりも「こうしていこうよ!」と、提案する。「これ、お願いね」と言ってもらう前に「私がやるよ」と、申し出てみる。おそらくですが、これまでごくごく親しい人たちには、あなたはざっくばらんに意見を言うことができたのだろうと思います。その範囲を広げていくことで、今までとは違った人間関係を築いていけます。
あなたが星占い好きであれば、おそらく「さそり座はミステリアスな性格」「秘密主義」などといった言葉を、何度か目にして来られたのではないでしょうか。実際、さそり座の人に聞いてみると「そうですかね」「別に隠し事をしているわけでもないんですけどね」と首をひねるのですが、そういった部分がまさに、さそり座の真骨頂であるように思います。おそらくですが、隠しているという自覚はなく、無意識のうちに「守っている」のでしょう。だからこそ「話そうかな、どうしようかな」などと迷ったりはしません。恋人がいること、価値あるものを持っていることなどをさり気なく自慢する、いわゆる「匂わせ」的なことも、そもそもする気がありません。金庫の有無をわざわざバラしたりはしないように、本当の秘密はその存在すらもわからないように、守られているからです。実際、さそり座の人は一見すると、話上手でフランクなコミュニケーションがお得意です。受け身寄りではありますが、会話を振られればあっけらかんと答えてくれもして、「秘密主義」とは少し違う印象を受けます。ただ、付き合いが長い人は、あなたがスイッと逃げる「秘密」を感じ始めることがあります。隠しているというよりも、「仲良くなっても、今ひとつ打ち解けてくれないな」といった寂しさや疎外感として。
言わなくてもいいこと、聞いていて赤面してしまうようなことまで明け透けに話すことがよいこととは思いません。相手の気持ちを尊重する姿勢や忍耐力は、素晴らしいことだと思います。ただ、この時期にあなたが「こうしていこうよ」「私がやるよ!」と提案することは、あなたが少し心を開いてくれたことのように、相手には受け取れることでしょう。呼びかけることは自分のためでもありますが、相手のためにもなるんですね。あなたの優しさや寛容さ、思いやりといったものも、これまで以上に相手に伝わっていくのだろうと思います。心のなかにじわりと、あたたかいものが染み込んでいくように。
ヘルシーライフへの道。
2022年5月から10月は、健康的な生活への道が開かれます。仕事が忙しくなるのでついオーバーワークになりがちですが、生活がザツになると巡ってくる運もザツな感じになります。食事や睡眠の質を上げるのはもちろんのこと、適度に運動を取り入れたり、気分転換をしたりと、体を気遣うことをライフスタイルのなかにうまく組み込んでいきましょう。
かつて、カンロ飴の袋に「体という字のほとんどは休むという字でできている。」というコピーがあったのですが、まさにそうだなあと思います。頑張れる体というのは、休むことが作っているのですよね。忙しいときほど、しっかりと休む。悩みでいっぱいのときも、ときどき悩むことをお休みする。5月末から7月頭にかけては特に、体と心を酷使しやすい時期が続いていきます。無理をしすぎないように、自分をいたわる時間を大切になさってください。
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※完全版(12星座分)のみの特典となります。星座別の分冊版からはご覧いただけません。恐れ入りますが、ご了承ください。