近年、会社員の副業として人気を集めている不動産投資。「ギガ大家」こと末岡よしのりさんは、なんと個人で1000戸以上を所有する、不動産投資のカリスマとして知られる一人です。『金持ち列車、貧乏列車 成功者だけが持つ「切符」を手に入れる方法』は、そんな末岡さんが大切にしている、最速でお金持ちになるノウハウ・心がまえをまとめた一冊。ここではとくに重要なポイントを抜粋してご紹介します。
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本物のお金持ちは無駄遣いをしない
「お金持ちはケチだ」という話をよく聞きます。たとえば、マイクロソフトを創ったビル・ゲイツは12兆円を超える資産を持っていますが、マクドナルドでハンバーガーを買うときは必ず割引クーポンを使うそうです。
私も会社の電気はこまめに消しますし、モノクロで済む書類をカラー印刷する社員には注意しています。
私は、「ケチ」と「節約」の違いをわきまえているつもりです。だから1円でも無駄遣いはしません。そのお金を支払う価値や意味があるかどうかを常に考え、無意味な出費を最低限に抑えています。
そして、不要な出費を抑えて作った資金は、将来のリターンを考えて投資します。
ケチと節約の違いを、日本人と中国人の家具の買い方を例に説明しましょう。
日本人は家具を「消耗品」と考え、安い家具を何度も買い換えます。
ところが、中国人は家具を3世代にわたって使える「財産」と考え、しっかりとした高級家具を買います。それを代々受け継いだほうが、お金が残ることを知っているからです。
製薬会社大手の大正製薬は、過去最高益をあげた年に人員整理をしています。普通は特別ボーナスでも出すのに、「なんてケチな会社だ」と考えるかもしれません。
会社の調子が悪いときにリストラをすると、優秀な人材から退職するため、会社は潰れかねません。しかし、同社は先を読む力を持ち、会社の調子がよいときにリストラをしたのです。
そして、余剰資金を研究開発につぎ込みました。将来、がんの特効薬が見つかれば、その投資は何百倍、何千倍の利益になるでしょう。
これこそが、お金持ち列車に乗る人のお金の使い方です。
320万円の家に住むウォーレン・バフェット
世界一の投資家であるウォーレン・バフェットは、その資産9兆円と言われています。
ところが、彼の住んでいる家は、60年前に320万円で買ったものだそうです。
さらに、自家用車も300万円ほどの一般車。資産が9兆円もあればどんな大豪邸でも超高級車でも買えそうですが、バフェットはそうしていません。
私が住んでいる家も、2000万円で買った中古一戸建てです。そして、今の家を買う前は、家賃7万円の家に夫婦と子ども4人の家族6人で暮らしていました。
当時の収入でも、もっといい家に住むことはできました。しかし、私は資産を大きく育てるまでは、見栄を張らずに家賃の安い家に住むべきだと考えました。
見栄のためにお金を使う人は、どんなに収入が高くてもお金持ち列車には乗れません。大スターだったスポーツ選手や俳優が、いつの間にか落ちぶれてしまった、という事例はたくさんあります。
株式上場して大金を手に入れた経営者が、大豪邸を購入したり、銀座のクラブの女性に入れ揚げて財産をなくした話もごまんとあります。
宝くじに当選した人も、1年ほどでお金を使い果たし、借金まみれになることがよくあります。それらはすべて、見栄のためにお金を使ってしまうからです。
お金持ち列車の乗客は、無駄なことにお金を使わないから乗客でいられるのです。
年間2兆円の利益をあげるトヨタの本社は、ごく最近までボロボロの建物でした。
海外から訪れた大企業の社長がトヨタの本社を社員寮と勘違いして、本社ビルを1時間以上も探し回ったという笑い話があるほどです。
また社内には役員室がなく、役員は社員と机を並べて仕事していたそうです。
このように見栄を張らずに、ひたすら品質向上に投資を続けてきたからこそ、「世界のトヨタ」になったのではないでしょうか。
金持ち列車、貧乏列車
近年、会社員の副業として人気を集めている不動産投資。「ギガ大家」こと末岡よしのりさんは、なんと個人で1000戸以上を所有する、不動産投資のカリスマとして知られる一人です。『金持ち列車、貧乏列車――成功者だけが持つ「切符」を手に入れる方法』は、そんな末岡さんが大切にしている、最速でお金持ちになるノウハウ・心がまえをまとめた一冊。ここではとくに重要なポイントを抜粋してご紹介します。