近年、会社員の副業として人気を集めている不動産投資。「ギガ大家」こと末岡よしのりさんは、なんと個人で1000戸以上を所有する、不動産投資のカリスマとして知られる一人です。『金持ち列車、貧乏列車 成功者だけが持つ「切符」を手に入れる方法』は、そんな末岡さんが大切にしている、最速でお金持ちになるノウハウ・心がまえをまとめた一冊。ここではとくに重要なポイントを抜粋してご紹介します。
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あなたの「得意」は何ですか?
東京都初の民間人校長として、中学校の校長を務めた藤原和博氏は、『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』(東洋経済新報社)で、次のようなアドバイスをしています。
「日本では『パチンコをしない』『電車の中でケータイゲームをしない』『月1冊以上の本を読む』だけで8分の1のレアな人材になれる。100人にひとりになら誰でも努力すればなれるし、もうひとつ100分の1になれることに取り組めば、1万人にひとりの人材になれる」
堀江貴文氏も著書『多動力』(幻冬舎)で、「ライブドアの経営から刑務所、グルメサイトの運営からロケットの打ち上げまで、数え切れないほどの経験を積んでいるから、自分と同じ経験・思考を持っている人間は世界にひとりもいない。ライバルや代わりの人材がいないので、あらゆるところから声がかかる」ということを言っています。
これは、みなさんが収入をアップしたいときに大いに役立つ考え方です。
才能の掛け算で1万人にひとり、100万人にひとりという希少な人材になれます。
「お笑い芸人」×「芥川賞作家」という又吉直樹氏がそのいい例です。
私自身も「収益不動産の目利き」に加えて、「高級ワインにくわしい」「人と話すのが得意」という特技があります。仮に、不動産の目利きは1000人にひとり、高級ワインの目利きは100人にひとり、人の目利きは100人にひとりいるとします。
1000×100×100で「1000万人にひとり」ということになります。
ひとつずつはそれほど珍しくないものでも、掛け算すればレアな存在になれるのです。
この「才能の掛け算」は人間同士でも応用が可能です。野球でいえば、剛腕のピッチャーを冷静なキャッチャーがうまくリードすれば、甲子園にも出場できます。
ビジネスでいえば、ホンダの本田宗一郎と藤沢武夫、ソニーの井深大と盛田昭夫、ジブリの宮崎駿と鈴木敏夫など、枚挙にいとまがありません。この名バッテリーのような「人の掛け算」ができれば、あなたは信じられないほど成功するでしょう。
「ピボット理論」でステージを上げる
なぜ、私が年収400万円の普通のサラリーマンから、年商35億円の経営者になれたのか。その秘密を教えましょう。それは、「ピボット理論」を応用したからです。
「ピボット」とはバスケットボール用語で、「軸足を中心とした回転」のことです。バスケのルールでは3歩以上歩いてはいけないので、選手は3歩目に踏み出した足を軸にし、素早く方向転換をしてパスを出します。私は、そこからネーミングしました。
「ピボット理論」の実践方法ですが、まず、現在やっている仕事を「ピボットの軸」とします。そして、「今の仕事の周辺」で、自分よりも収入の高い仕事をやっている人を探します。理想的な人が見つかったら、その人と同じ経験を積み、スキルを身につけ、準備ができたところでその仕事に転職(=方向転換)します。
転職が成功したら、新しい仕事をピボットの軸として、より収入の高い仕事を探します。これを2~3回繰り返すと、どんどん収入が上がっていくのです。
私は最初、「個人を相手にした賃貸アパートの仲介」をする営業マンでした。
この仕事が最初のピボットの軸です。周りを見渡すと、社内に「法人を相手にした賃貸アパートの仲介」という仕事がありました。これは、個人相手よりまとまった数の契約が取れます。そこで私は法人相手のノウハウを学び、異動しました。最初の「ピボット」成功です。
次のピボットとして、「投資用マンションの販売営業」を選びました。
そこで一気に、年収が2000万円を超えたのです。
3番目のピボットで狙いを定めたのが、「不動産投資家」でした。
独立した結果、現在は1000室以上の不動産物件を持つに至りました。
「ピボット理論」の成功ポイントは、「今やっている仕事の周辺を狙う」ことです。
分野が離れすぎていると、今まで身につけてきた自分の強みや経験を生かすことができないからです。
金持ち列車、貧乏列車
近年、会社員の副業として人気を集めている不動産投資。「ギガ大家」こと末岡よしのりさんは、なんと個人で1000戸以上を所有する、不動産投資のカリスマとして知られる一人です。『金持ち列車、貧乏列車――成功者だけが持つ「切符」を手に入れる方法』は、そんな末岡さんが大切にしている、最速でお金持ちになるノウハウ・心がまえをまとめた一冊。ここではとくに重要なポイントを抜粋してご紹介します。