初めて明かす生い立ちのこと、仕事の場である東京を離れハワイ移住を決意した理由とは――。
ありのままの姿を綴った吉川ひなのさんの最新エッセイ『わたしが幸せになるまで 豊かな人生の見つけ方』は、現在4刷り55000部と大きな話題を呼んでいます。
食事やヨガ、自宅出産や独自の子育て論など、さまざまな角度からオーガニックなライフスタイルを紹介している本書から、一部を抜粋してお届けします。
今回は冬休みにゆっくりと手に取ってほしい、オススメの本を5冊紹介します。
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『〈からだ〉の声を聞きなさい──あなたの中のスピリチュアルな友人』リズ・ブルボー 著(ハート出版)
わたしはこの本にどれだけ吸い込まれたかわからないくらい、目から鱗だったり、そう思えばいいんだ! そう考えればいいんだ! という気づきがたくさんありました。
リズ・ブルボーさんのあらゆる本を読み、自己肯定できる自分がイメージしやすくなりました。
きっと、この本を読まなくてもそれを知っている人はたくさんいて、そういう人が読んだら、え? 当たり前じゃない?? と思うのだろうな。そんな自分を最初から持っているなんて、どれだけのギフトなんだろう羨ましい! と思います。だから自分の子どもたちには、子どものうちからそれが(自己肯定できること、自分を許して受け入れること、人にもそれができること、人と自分を分けて考えられること)当たり前になるようにと思って接しています。
精神的に自立することの大事さ、生きやすさや、気持ちよさを知ってしまったら、もう前には戻れない。人にも優しくなれるしね。
最近わたしは、心配することと甘やかすことは、つくづくそうする人の自己満足だなあと思います。
『THE HONEST LIFE(オネスト・ライフ)』ジェシカ・アルバ 著(トランスメディア)
身の回りの化学物質が体や地球にどんなふうに毒となるのか、色々な本を読んだけどこの本はあらゆるものをはっきり危険だと言いながらもその対処法だったり実践していることだったりが書いてあって、ポジティブに知っていける本です。
実はふかふかだと思って座っていたソファやクッションの中身に使われているものから揮発する化学物質を体で吸収していたり、空気から吸って取り込んでいたりしたんだ。裏の表示を見てもよくわからなかったけど、実はこんなに怖い添加物だったんだ、と、最初は驚きの連続だったけど、まずは知るところから。
そして知った上で前向きにチョイスしていけるように、自分と自分の家族を守れるのは自分しかいない! と知識を深めていくときに、わかりやすくて参考になった一冊です。
『五感を育てるおむつなし育児』三砂ちづる 著(主婦の友社)
おむつなしのことももちろんだけど、三砂さんの赤ちゃんに対する文章を読むと、とても優しい気持ちになったり愛しさが溢れてきたりして、『小さい人』と暮らす日々をさらに素敵なものにしてくれます。
最初は『おむつなし育児』というものが存在すると知らずに、ずっとおむつをつけたままだと気持ちが悪いだろうなとか、環境のことを考えるとなるべく使うおむつの数を減らしたいな、赤ちゃんのお肌のためにも布おむつも併用しよう、という気持ちで自己流で紙おむつを脱がせていました。
そしてなんとなくおむつや赤ちゃんの排泄について調べていたら、おむつなし育児というものが存在することを知って、それについて書かれている本を何冊か読んでみました。
(紹介する本以外で読んだのは、三砂さんの『赤ちゃんにおむつはいらない』〈勁草書房刊〉という本と、『親子で楽しむ! おむつなし育児』〈ローリー・ブーケ著/河出書房新社刊〉という本です)
おむつなし育児というのはルールがあるわけではなく、赤ちゃんとママや他の家族との絆みたいなもの。お互いにできるときだけやってみればいいし、なにも難しく考える必要はなくて、少しずつ色々なことができるように日々チャレンジしている赤ちゃんのサポートだったり、アイデアを提供して、そしてときには一緒にトライして、一緒に一喜一憂することだと思っていて、その失敗や喜びを分かち合うことはわたしの人生にとってなによりの幸せです。
家にいるときはなるべくおむつを外してノーパンでいさせてる、と言うと、じゃあ垂れ流しなの? とびっくりされることがよくあるんだけど、もちろんおまる以外でしてしまうときもあるけど、「垂れ流し」の状態では、全くないです。
やってみてわかったことは、紙おむつを一日中ずっとつけていると、赤ちゃんのおしっこは小刻みに何度も出るようになること、それと、紙おむつをずっとしていると赤ちゃんの排泄に対する感覚が鈍ったり、排泄についてなにが起きているのか赤ちゃん自身がわかっていなくて、おしっこがいつ出ているのか本人も気づかなくなっていくこと。
その場合はまず、おむつを外しておしっこが出たときに、それが床の上でもどこでも絶対に怒らずに、おしっこ出たね、こうやって出るんだねと本人が自覚できるように促すことで赤ちゃんはだんだん感覚を取り戻して、おしっこの間隔も長くなってくるように思いました。
そして、おまるで排泄することが楽しいことのようにしていたら、トイレトレーニングをしなくても、自発的におまるでしてくれるようになりました。
わたしは(オーガニックのだけど)紙おむつも併用しているので自分たちのできるタイミングのときだけだけど、結果、お互いとても楽だなと感じています。
それと、おむつかぶれにはなにを塗ってあげればいいか、周りでよく談義になりますが、わたしの経験上おむつかぶれにはなにも塗らずおむつを脱がしておいてあげるのが、一番すぐに治りました(息子は一度もおむつかぶれになっていないんだけど、娘は何度かありました)。
わたしは自分の子どもの世話を自分ですることを、なによりの贅沢だと思っています。
娘が小さいころは、まだ東京に半分住んでいて現場にも毎日出るような仕事をバリバリしていたから早くからプリスクールに入れたり、現場に連れて行くこともあったけど基本仕事中は誰かにみてもらっていました。
でも息子を産んだときにはもうすっかりハワイに住んでいたので基本は家で仕事をしているし、現場に出るのは年数回の帰国したときだけなので、息子は娘よりも1年以上遅くプリスクールに入れるつもりでいます。
小さな男の子を24時間自分で見ていることはときに重労働だし、やりたいこと、やらなければいけないことを毎日次の日に持ち越してしまうけれど、それでもわたしは、来年には毎日プリスクールに通い出してしまうのかと思うと、やめてー! 待ってー! 汚なーい! それさわらないでー! と叫ぶこの1日、1分1秒がたまらなく大切で愛しく感じます。
人から変だと言われることでも、自分なりに子どもたちのことを考えて、こうしてみよう、これが良さそうだと思うことを実践して、それがいい結果を生み出したときなんて、その感動は計り知れないです。
おむつを外していて、漏らされてもすぐに片付けて、おまるですると気持ちがいいよー? 次はおまるでしてみようねー? と、なんとなくタイミングを見計らっておまるに連れて行ってできたときは大喜びだし、いつの間にか見ていなくても自分で勝手におまるでおしっことうんちをしておいてくれるようになったんだけど、あれ? と気づいておまるをのぞいたときの気持ちなんて、もう、言葉にならない。
息子への誇らしさ、自分への達成感、間違ってなかったんだ、どんなことにもトライしてみていいんだ、一般的に言われていることじゃなくても、自己流で自分たちのやり方を作っていっていいんだ! と。
それを見ていた夫は、最初はおむつを外してノーパンでいさせることに積極的ではなかったけど、びっくりすることしてごめんね! でも、どうしてもやってみたいからやらせてね、と最初にお願いして、漏らしたら彼の手をわずらわせないようになにも言わずすぐさま片付けるようにしていて、はじめのうちはたまに怪訝そうな顔をしていたこともあったけど、それでもいつの間にか、おむつ外しておこうか? と言ってくれるようになりました?
早くおむつが外れることだけが大事なわけではないけど、赤ちゃんの桃のようなかわいいお尻が少しでも気持ちよくいられること、そして、楽しみながら感動しながら、赤ちゃんの排泄という生活の中でとても大きなトピックになんとか心のゆとりを作りつつ向き合えたらいいな、この一大事をお互いハッピーに乗り越えていけたらいいなと、そう思っています。
(おむつなし育児の本は他にもあるんだけど、おむつをしている真っ最中のベイビーのママだと、なるべく簡潔に読めるもののほうがいいかな、とこの本を選びました)
『家庭でできる自然療法 誰でもできる食事と手当法』東城百合子 著(あなたと健康社)
わたしは昔病院にばかり連れて行かれていたし、薬を飲むのが当たり前だと思っていて、いつも風邪薬や痛み止め、胃薬などを使っていました。
でもある経験から、薬は対処療法で根本から完治させられるものじゃないということを知りました。
薬を飲んでいたころは頭が痛ければ頭のことだけを考えていたけど、そう知ってからは自分の体をじっくり観察して、頭が痛い原因はどこからくるのか、体全体で考える癖がつきました。
病院に行ったり薬を飲んだりする前にできることはこんなにもたくさんあったんだと自己治療に励んで、子どもたちや夫にも風邪を引いて炎症のあるときは梅エキスを飲ませたり、お腹が痛いときはこんにゃく湿布をしたり、痒みがあるときは大根の切り口で擦ったり、熱が出たときは適度に熱を取ってくれるキャベツのお帽子をかぶせたり……(笑)。
最近わたしはお灸もしています。
彼ははじめ(10年くらい前)は風邪引いたのに薬飲んじゃダメなんて! と怒っていたけど、だんだんと薬を飲まないほうが早く治ると言い出し、今ではすっかり薬を飲まなくなりました。
もちろん西洋医学にしか治せないような緊急のことや外科的なことは、こんなにも医学が発達してくれた時代に生まれて有難い! と病院に行きますが、基本的にはお医者さんに頼る前に自分と家族の体調はわたしが把握して、自然療法で治しています。
わたしは日本の昔のおばあちゃんの知恵が大好きだからこの本は普段の生活にとっても役に立っているし、それ以外にもインドのアーユルヴェーダやドイツのホメオパシー、中医学にも興味があり、その時々で一番いいと判断したものを取り入れています。中医学はとくに体全体で考えていくので自分の体質を把握するのに役立ちます。
わたしはもともと虚弱体質なので自己管理がとても大変なのですが、日々の自然療法で健康管理をしながら自分の体への把握を日々深めています。
体調を崩したときはまず最近の生活を振り返り、食べていたもの、睡眠、体の冷え、精神的ストレスを考えて改善すべき点を見つけて改善していきます。
そんなとき、この本はとても参考になります。
『脳を鍛えるには運動しかない!』ジョンJ・レイティ/エリック・ヘイガーマン 著 野中香方子 翻訳(NHK出版)
この本は素晴らしい本で、大好きです。
子どもたちがまだ幼いうちは、机に向かって勉強をするより、想像力を働かせて色んな遊びを作り出したり、人間が作ったおもちゃじゃなくて、使い方の決まっていない、予測できない自然なものの中で泥んこになって遊びながら自分だけの考えを生み出してほしくて、プリスクールはお勉強をさせない、土の上で裸足になって遊べる、子どもたちだけの自由時間が毎日3時間あるところをみつけて入れていました。
だけどお勉強もカリキュラムに組み込まれているプリスクールに通ってる、同じくらいの年の子たちはどんどん字が書けるようになったり、計算ができるようになったりして、わたしは選んでやってることだから全然心配じゃなかったけど、「早くやっておいてあげなくて大丈夫? あとで困るのは娘だよ」とたくさんの愛のある余計なお世話な(笑)心配をされていて、この本はそんなときに出会った一冊。
子どもにとっても大人にとっても、運動がどれだけ大事か脳科学的観点からの研究結果を書いているんだけど、その結果を知れば尚更今のままとにかくお勉強より毎日体を動かして過ごさせよう! と、(間違ってると思ってなかったけど)わたしのしていることは間違ってなかったんだ! と、自分の選んでいるやり方の結果を示してくれた偉大な一冊です。
適度な運動が大切だというのは誰もが知っていることだけど、それ以上に脳にとっても一番大事なのは運動だったということがわかるし、子どもの成長にも、大人のわたしたちにも、肉体的なことだけではなく精神的な部分に運動がどのように作用するかが書かれているので、ほとんどのことは運動すれば解決するんだということを知ることができました。また、子どものうちにたくさん運動した子のその後の調査結果も書いてあるので、勉強しなくてもいいから運動しててねと心から思える、わたしの育児方針に太鼓判を押してくれた一冊です。
落ち込んだらとにかく思いっきりダッシュで走ればいい♡