毎朝、窓の結露を取ることから一日が始まる。
東京に住んでいるときは結露が気になったことなんかなかったのに、部屋の中と外の気温差が大きいからか、この家の窓の結露はものすごい。500ミリリットルはあるだろう水が取れる。この水を浄化できれば永久機関だ、などと思いながら窓を拭く。手がかじかんで痛い。家の中なのに息は真っ白だ。
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愛の病
恋愛小説の名手は、「日常」からどんな「物語」を見出すのか。まるで、一遍の小説を読んでいるかのような読後感を味わえる名エッセイです。