「それ私の言いたかったこと!!」と全国の妻が共感しまくるTwitterアカウント、「妻のパンチライン(@wifeisking)」。夫が呟いたツイートを妻が振り返る形の書籍『妻のパンチライン』が発売中です。
年が明けて、今年こそ夫婦一丸となって子育てをしたいという方に向けて、妻さんがおすすめしたい考え方を、本書からお届けします。
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家事育児に参加しない夫ってどんな心境やと思う?と聞くと、妻が「幽霊部員みたいなもんやな。好きな先輩に誘われて部活入ったけど、文句言いながらやる姿を見て『おもんないの?やり方よう知らんし、今更抜けるの無理やし、まぁ部費払ってるからええやろ』て。この部員が暴力したら即退部か解散よね」
— 妻のパンチライン@書籍発売中 (@wifeisking) August 23, 2020
〈妻談〉
この投稿で私が言いたかったことって、実は妻側の態度こそ夫を幽霊部員から部長クラスに昇格させる鍵をもっている、顧問の先生級の引率力があるということです。
男性に限らず、家事が上手くなりたいと思うタイミングは2回あると思っていて、1回目は同棲のタイミング、2回目は子どもが生まれるタイミングです。一人暮らしは案外どうとでもなるし、雑になりがちなので入れませんでした。
我が家の場合、ほぼ同時期にこの二つのタイミングが来ました。
いわゆる授かり婚なので、安定期に入って正式に二人の新居へ引っ越して、同棲生活に突入しました。
お腹の大きな私は、気持ち悪い日があったり仕事でいっぱいいっぱいになることもあり、あーして、こーしてと口で夫を動かすことも多かったと思います。
私にやんや言われながらも、夫は新しいことにチャレンジをした後にもらえる「ありがとう」が爽快そうだったし、やってみたら家事は何をとっても面倒くさいの連続だということを体感していました。
夫の家事偏差値は低かったのですが、苦手意識さえ取り除いていけば抵抗感はなさそう。
だからこそこの時期にノウハウ以上に刷り込んだポイントを共有させてください(余談ですが、これから結婚する人は、これ大事です! 家事偏差値がなぜ低いか分かることが、新婚期における夫の英才教育には重要です)。
それは、「できる男はカッコイイ。できるように努力する男はもっとカッコイイ」ということ。
これを言葉の端々にちりばめました。案外こんなことは、20歳を越えると言われないもので、忘れています。
もちろん、感謝するだけでも喜んでもらえると思いますが、「カッコイイ!」って「“今”より“上”にあなた、階段上がってますよ!」と言われているのと同じなので、どんな人もモチベーションが上がると思うんです。
まずこちらが目を輝かせて惚れ惚れと伝えて、新しいあなたの価値を見つけた! と心から感心することがポイントだと思いました。
家事って大変だな、家事をしてくれる人って有り難いなと感謝もやる気も湧いてくる時期を逃さず、レートの低い夫株に種まきをして、どんどん自分でレートを上げて育てていこうと、現在も目論んでいます。
「両親学級はあるけど、夫婦学級ってないよね。支え合う相手のはずが、不信感を抱く相手になる。それは出産前の関係性や、互いの育った“あたりまえ”を引きずるから。フリーランスから知らない業界で3人会社を始めたのよ。軌道に乗せる3年間はトライアンドエラー。そのくらいの寛容さで相手を見なきゃ」
— 妻のパンチライン@書籍発売中 (@wifeisking) July 18, 2020
〈妻談〉
出産後、ふにゃふにゃの我が子に授乳しながらふと夫に話したことです。その後、事あるごとに思ってはボヤいていたので、晴れてTwitter に採用されたんだと思います。
出産前に、母親学級に参加しました。どんな風に陣痛が始まって生まれるか、病院の設備、万が一の応急処置や産後の肥立ちについて聞きました。
夫と二人で参加した父親学級では、妊婦体験、陣痛時の手当て、赤ちゃんの抱き方や沐浴の仕方などを習いました。
しかし、産後のホルモンバランスの変化による精神的な崩れやそのケアの仕方、夫婦の向き合い方など、本当に大切なことは誰からも教えてもらえませんでした。
私たちが、その情報を知ったのは『産後クライシス』(ポプラ社)という一冊の本からでした。
結婚してすぐ、夫の先輩夫婦から「絶対に二人とも読んで」と言われて、それで産後の実態を知ることになったのです。
今まで私は、男性に負けてたまるかと、失神するほど痛い生理痛も、ヒールによる靴擦れも、なんとか根性で乗りきってきました。でもやっぱり産むことは怖かったんです。無知がゆえに怖い想像が膨らみすぎていたと、産んでから分かりました。
少し遠い世界のことのように「へぇー」と読んだ本に、後でこんなに救われるとは思いませんでした。
体は子どもを迎える準備がとても早くできてしまうけれど、親になるという意識は全然追いつかなかった。
0歳から3歳の子を持つ夫婦の離婚率を見ても誰もがそうだと分かります。知るアクションは寛容さを作る大事なファクターでした。
妻のパンチライン
「毎日の家事・子育てのなかで、妻が息するように吐き出すパンチラインをつぶやきます。」
そんな自己紹介を掲げて始まったTwitterアカウント「妻のパンチライン」。
書籍の試し読みや、発売記念Spaceの記事を公開します。