新型コロナウイルスの感染拡大が一旦は沈静化した日本。しかし、欧州を中心に変異型「オミクロン型」が猛威をふるっています。東京でも初めてオミクロン型の市中感染が確認されました。日本においても感染拡大の懸念が高まるいま、『もうだまされない 新型コロナの大誤解』(西村秀一著)から改めて有効な感染対策や、実は間違っている対策について、紹介します。
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ビニールカーテンやパーティションの危険な落とし穴
新型コロナウイルスのパンデミックが起きてから1年半経つというのに、見えてきたのは、ちまたに広がる大誤解です。例えば、スーパーやコンビニのレジに設置したビニールカーテンが、店員を守っていると思ったら、大間違いです。
守られないどころか、かえって危険なことが多々あります。
目の前の客の飛ひ沫まつは、確かにある程度は防げるでしょう。しかし問題は、すぐに落ちる大きな飛沫よりも空中を漂ただようエアロゾルなのです。
問題はエアロゾル
例えば、店員のすぐ後ろに壁がある場合、店内の客が咳せきをしてすき間からウイルスを含むエアロゾルが入ってきたら、なかなか抜けていかず長時間それにさらされることになるのです。
壁とビニールカーテンに囲まれた中で、ウイルスを吸い込む結果になるのです。閉鎖された場所では、パーティション(隔壁)などはむしろない方が安全です。空気が流れて抜けていく方が、はるかに良いのです。
飲食店のテーブルの中央には、決まりごとのように50㎝四方ほどのアクリル板のパーティションが置かれるようになってきました。また、たくさんの人がいるオフィスでも、机と机の間を透明のパーティションで仕切っている光景をしばしば見受けます。
床から140cmの高さがあれば会話や咳をしても飛沫を止められると、スーパーコンピュータ富岳のシミュレーション結果を引き合いに出して言われているようです。しかしテレビニュースでお馴染みのあの映像は、普通ではあり得ない無風状態での、それも1回の咳だけしか見せていません。
真に有効な対策は換気!
直進する飛沫は止められても、小さなエアロゾルは、空中を漂いアクリル板を簡単に越えます。そのまま会話を続けたり何度も咳をしたりすれば、反対側に行く量は増えていき、リスクはさらに高まります。
良かれと思ってした対策が、逆効果になっているのです。
パーティションやカーテンに頼ってはいけません。真に有効な対策は、換気をしっかりすることに尽きるのです。
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