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時をかける老女

2022.01.14 公開 ポスト

#20

「負担限度額認定証」がおりた。ショートステイは一泊1,960円、ひと月なら約6万円、年金で賄えそうと思ったが…中川右介

いつもと変わらぬ朝。繰り返される同じ会話。慣れてきたのがいいのか、悪いのか……。混乱が少ないのはいいことなのかもしれない。91歳の母の介護生活は今日も続く。

(写真:iStock.com/Oleksii Misiachnyi)

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時をかける老女

91歳の母親と、33年ぶりに一つ屋根の下で暮らすことになった。この日記は、介護殺人予防のために書き始めたものである。

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中川右介

一九六〇年東京都生まれ。編集者・作家。早稲田大学第二文学部卒業。出版社勤務の後、アルファベータを設立し、音楽家や文学者の評伝や写真集を編集・出版(二〇一四年まで)。クラシック音楽、歌舞伎、映画、歌謡曲、マンガ、政治、経済の分野で、主に人物の評伝を執筆。膨大な資料から埋もれていた史実を掘り起こし、データと物語を融合させるスタイルで人気を博している。『プロ野球「経営」全史』(日本実業出版社)、『歌舞伎 家と血と藝』(講談社現代新書)、『国家と音楽家』(集英社文庫)、『悪の出世学』(幻冬舎新書)など著書多数。

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