あっという間の一年が過ぎた。
母の一周忌も済んで、少し、ぼんやりしている。
父は母の墓をようやく買った。石を選び、今はデザインを選んでいるところ。文字は行書でいれるかそれとも楷書か、家紋はどこにどんなふうに入れるか、好きなデザインの絵もいれることができるけれどどうするのか、など毎日頭を悩ませているようだ。
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愛の病
恋愛小説の名手は、「日常」からどんな「物語」を見出すのか。まるで、一遍の小説を読んでいるかのような読後感を味わえる名エッセイです。