生き方
母は自力で歩けるからまだ楽なほうだ、とも思う。しかしこれからどれだけ同じ会話、同じ確認を繰り返せばいいのだろう。認知症の病院に通っていることもすっかり忘れている。「行っていることも覚えてないんだから、そんな病院へ行っても無駄なんじゃないの」と返事するのが本人だからまた驚く。記憶はぶっ飛んでいても、思考能力はある。本当に不思議だ。
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時をかける老女
91歳の母親と、33年ぶりに一つ屋根の下で暮らすことになった。この日記は、介護殺人予防のために書き始めたものである。
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