便秘、ニキビ、アトピー、抜け毛、肥満、不妊症、不眠……。こうした体のあらゆる不調を根本から改善するには「菌ケア」が有効です。「菌ケア」とは毎日の食事や生活習慣を見直し、全身の菌バランスを整えること。『腸活にも、美肌にも、ダイエットにも! 菌ケアで美しくなる』から、菌ケアの方法とその効果を一部抜粋してご紹介します。
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腸ファーストの菌ケア3箇条
目指したいのは、理想的な菌バランスを保つ腸内環境です。栄養を効率よく消化吸収し、老廃物をしっかり排出。免疫機能を整え、脳にポジティブな情報を送り、幸せホルモンをたっぷり作り出すために、今日から腸ファーストの菌ケアをスタートしましょう。意識してほしい基本の3箇条を紹介します。
(1)菌を取り入れる
「プロバイオティクス」を、体に良い影響を与えるために「外から直接取り入れる」方法です。発酵食品を食べたり、乳酸菌などのサプリを摂ったり。プロバイオティクスは菌ケアの基本。菌バランスは一人ひとり異なるものですが、なかにはそもそも「善玉菌」と呼ばれる菌が不足している人もいるので、まずは善玉菌そのものを補おう、というアプローチです。具体的には「ぬか漬け・納豆・味噌汁」などを毎日摂ることをおすすめします。
(2)菌を育てる
菌を育てるとは、腸内細菌のエサとなる成分を取り入れるということ。「プレバイオティクス」という考え方です。体内の菌は何かを食べて別のものを作り出していて、「善玉菌」は私たちに有益な成分や栄養を作ってくれています。エサを与えることでその善玉菌を増やし、効率よく働いてもらうことが狙いです。具体的な成分は次の4つ。どれも私たちの食卓によく出てくる食材だと思います。ただし、SIBOの人には適さないものもあるので、気をつけてください。
・不溶性食物繊維(玄米)
・水溶性食物繊維(海藻類・きのこ類・果物など)
・難消化性でんぷん(豆類・イモ類など)
・難消化性オリゴ糖(バナナ・玉ねぎなど)
(3)菌の邪魔をしない
「悪玉菌を増やす」「善玉菌にダメージを与える」行為を控える、ということです。食事では「赤身肉」をメインにしたり、一部の合成甘味料を使いすぎたりすると、腸内の善玉菌が減りやすく、逆に悪玉菌が増えやすい傾向が。ほかに、抗生物質の長期乱用、食品添加物の乳化剤、果糖ぶどう糖液糖の大量摂取も、菌ケア目線で見るとかなりリスキーな行為です。また、脳がストレスを感じて分泌される物質も、善玉菌の遺伝子情報を操作して、悪玉菌に変えてしまうことがわかっています。現代社会には、菌に悪影響を与える習慣・行為があらゆるところに転がっています。ゼロにすることは難しいですし、神経質になるとストレスも溜まるので、それらの習慣を見直して、少しずつ減らすよう心がけましょう。
まずは2週間、菌ケアを意識して生活してみてください。お腹や肌の調子が落ち着く、気持ちがポジティブになる、睡眠が深くなる、という変化があったら腸内環境が向上しているサインです。
菌ケアで美しくなる
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