これを読む人たちは知らないかもしれないけれど、わたしは小説やエッセイだけでなく、映像の脚本も書いている。そちらの世界で起きていることを、今日は書きたい。いや、本当は書きたくない。楽しいことだけ書きたい。でも、書こうと思う。
映画界では今、性加害やパワハラが問題になっている。
きっかけは、ある女性がネットに書いた文章だった。その文章は映画監督である加害者を糾弾するような強い口調ではなかったけれど、それを読んだその監督と共に仕事をした男性たちの手によって拡散され、ネットメディアや週刊誌の記事になった。結果、その加害者の監督作品は公開中止になった。
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愛の病
恋愛小説の名手は、「日常」からどんな「物語」を見出すのか。まるで、一遍の小説を読んでいるかのような読後感を味わえる名エッセイです。