ウクライナ危機で今関心が高まっているロシア。そのロシアと日本は、どんな関係にあるのか。最新の社会科(地理、歴史総合、公共、日本史、世界史、政治・経済、倫理)から多角的に解説します。第6日目は「政治・経済」。
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東西冷戦下から現在、日露関係はどうなったのか
1945年の終戦の後、ソ連や東ヨーロッパなどの社会主義・共産主義陣営(東側諸国)と、アメリカや西ヨーロッパなどの自由主義・資本主義陣営(西側諸国)の対立が続きました。
核・宇宙開発競争や地域紛争(朝鮮戦争・ベトナム戦争など)を行いつつ、核兵器による第三次世界大戦は起こさずにらみ合う“冷たい戦争”状態。これを東西冷戦といい、1989年の米・ソによるマルタ会談まで続きます。また、社会主義の中華人民共和国・ユーゴスラヴィア社会主義連邦共和国や自由主義のインド・アフリカ諸国などは、両陣営に属さない「第三世界」でした。
冷戦時の日本は、安保条約を結ぶ同盟国アメリカから見れば、太平洋を挟(はさ)み、ソ連・中国・北朝鮮・北ベトナムなど社会主義国へのよい防波堤で、日本から見たソ連は敵国でした。
しかし、冷戦終結後の1991年にソ連が解体、独立国家共同体〔CIS〕となり、その中心として自由主義のロシア連邦が成立すると、日本にとっては近隣の貿易相手国(総額15位前後)へと変貌しました。主に自動車・機械類を輸出し、原油・天然ガス・石炭を輸入しています。
(第7日「倫理」へ続く)
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