文筆家・ツレヅレハナコさんの最新刊『まいにち酒ごはん日記』が発売になりました。本書は、食と酒と旅を愛する著者が、インスタグラムに綴ってきた投稿の直近3年間分を厳選&大幅加筆修正したオールカラーの日記本です。前半は国内海外と旅に出て外ごはんを楽しむ一方、後半はコロナ禍で自炊生活に勤しむ日々が綴られています。日記本とはいえ情報量がとても多いので、ぜひメモを片手にお楽しみください。また、巻末には「読むだけで作れる31レシピ」も収録されています。本書の内容を、少しずつ抜粋してご紹介します。
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甘く香ばしいくるみごはん
岩手の人はくるみが大好き。現地の産直にも「鬼ぐるみ」という殻付きの和ぐるみが積んであります。
岩手を舞台にした漫画&映画『リトル・フォレスト』の中に出てくる「くるみおむすび」ってのがうまそうだなあ……と思いつつ、硬い殻を割って黙々と薄皮を掃除する根気はなく。でもね、岩手の産直にはすでに殻をむいたものも売っているのです(しかも手間を考えると激安)! お母さんたち、ありがとう~!
生くるみを軽く煎ってからすりつぶし、しょうゆと酒を加え混ぜてから米と炊くだけ。直接お米に加えて炊くとか、目からうろこ……。もち米も少しだけブレンドしたら、程良くもっちり。半分は大槌名産の新巻鮭を具にしてにぎってみました。東北式に平べったい丸型ね。
はー、くるみの甘い香りとおこげの香ばしさがたまらん! 今日会う皆さまに少しずつおすそ分けして、あとは私の原稿非常食になります。また作ろうっと。
器も野菜も。鎌倉お買い物
鎌倉で買ったもの。通りかかったアンティークショップで一目ぼれした、アンティーク中国皿。どっしり重くてエメラルドグリーンの色合いや裏面の謎の絵付けもかわええ……。
この皿をさっそく使いたくて、豪華ランチを作る。鎌倉レンバイ(「鎌倉市農協連即売所」。新鮮な地元の鎌倉野菜がめちゃ安く買える市場)で100 円だった美しいターサイと冷蔵庫でにんにくマリネしっぱなしだった鶏肉の炒め物、海老麺の薬味ザーサイ和えそば(麺の下に薬味やオイスターソース・黒酢・ごま油などの調味料が入っているので、これから和える)、これまた冷凍庫で眠っていたチキンスープストックでかきたま汁。片栗粉でとろみをつけてから卵を加えると、ふわふわになります。張り切って炒め物作りすぎてお腹いっぱいだわ……。
あとは古道具屋で積んであった給食用のアルミカートンを4個全部買ったので、新居のパントリーに組み込むつもり。このサイズに合わせてカートを設計してもらうんだー。
カサ増しの昼ナポリタン
ちょうどお昼どきの自宅打ち合わせだったので、「良かったらナポリタン食べていきませんか?」ということに。単に昨日の撮影で間違えてゆでた極太スパゲティが余っていたのもありますが……。ゆでおきならナポリタン一択だよね!
2人分でスパゲティが80gしかないので具材でカサ増し。ケチャップを炒めるときに赤ワインを少し入れます。鳥取の産直で買った瓶入りケチャップ、やさしい味でいいなー。あとは紫からし菜としらすのレモンじょうゆサラダを山盛りで。
そういえば、昨今の極太パスタブームのおかげで、「マ・マー」から2ミリの太さを6分(!)でゆでられる早ゆで商品が発売されていた。しかも、100g ずつ小分けになった親切パック。さすが日本企業、至れり尽くせり!
イタリアのパスタメーカー「ヴィチドーミニ」とかのロングパスタへのこだわり(倍の長さなので折ってゆでる)やゆで時間(13~14分)の対極にある、めちゃ日本らしい商品だなあ。私は、どちらの姿勢も好きですよ。
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コトゴトブックスのサイトで、本書『まいにち酒ごはん日記』(サイン本)に、著者のツレヅレハナコさんが普段から愛用しているおそろい台所道具をセットにしてお届けする企画を実施中。パキスタン製琺瑯レンゲ3個セットまたは、市原平兵衛商店「京風もりつけ箸」一膳のどちらかをお選びいただけます。ハナコさんのレコメンドも参考に、おそろいの「まいにち」をお選びください。数に限りがございますのでお早めに!
まいにち酒ごはん日記
2018年春から2021年夏まで、ちょうどコロナで世の中が変化した狭間の3年間の飲んで食べて旅して感じたこと、考えたことを集めたオールカラーの日記本。巻末には読むだけで作れる31レシピ付き。
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