文筆家・ツレヅレハナコさんの最新刊『まいにち酒ごはん日記』が発売になりました。本書は、食と酒と旅を愛する著者が、インスタグラムに綴ってきた投稿の直近3年間分を厳選&大幅加筆修正したオールカラーの日記本です。前半は国内海外と旅に出て外ごはんを楽しむ一方、後半はコロナ禍で自炊生活に勤しむ日々が綴られています。日記本とはいえ情報量がとても多いので、ぜひメモを片手にお楽しみください。また、巻末には「読むだけで作れる31レシピ」も収録されています。本書の内容を、少しずつ抜粋してご紹介します。
* * *
変わることはいいことだ
神戸に住む20年来の大切な男友達と5年ぶりの飲酒。土曜朝9時半から安定の「岐阜屋」にてスタート!
新宿の朝&昼呑みスポットとして知られる思い出横丁の「岐阜屋」。昔、歌舞伎町で朝まで遊んだあととかにベロベロで来たりしていたなあ……ああ、青春。入り口が2つあって、そのひとつには壁もドアもない。横丁の細い路地に面しているから、通りかかるとスッと入っちゃうのよね。長いカウンターが数列あって、ひとり呑みもしやすいから今でもたまに来ます。
ザ・町中華って感じのメニューで、麺類やごはんものも一通りあるけれど、つまみになる中華メニューが盛りだくさん!「ザーサイ」だけでビール呑めるわー。
私が必ず頼むのは、焼売と蒸し鶏とキクラゲ卵炒め。コロンとしたフォルムの焼売が、かなり独特でクセになる味なのです。調子がいいと、刻まれたピンクの鳴門がまぶしいパラパラの炒飯もいってしまう。
それにしても、近況を話しているだけで3時間なんてあっという間だわ。ふわふわした学生だった私たちが、父親になったり、会社を辞めて本を書いていたり。びっくりするくらい人は変わるし、それはきっと良いことだねって話をした。
本日はにぎにぎ日和
数年に一度、なぜか訪れる「大量のおにぎりをにぎりまくりたい欲=にぎにぎ欲」! とはいえ、そんなに都合良くその機会は訪れない……ならば自分で機会を作ればいいのか! というわけで、またしても友人の会社へ「差し入れいらない?」とご連絡。「全社会議の日にぜひっ」とのことなので喜んで伺いましたー。
東北おにぎり3種(岩手のくるみおにぎり、岩手の塩引き鮭のごまにぎり、秋田の焼きみそにぎり)計50個、1・2㎏の香味から揚げ、卵12個分の九条ねぎと桜海老の出汁巻き卵、キャベツ半個の浅漬け。
素敵なケータリングボックスとかないので、「Amazon」の空き箱にワックスペーパーを敷いて詰める! しかし、デカすぎて入る袋がなく風呂敷包みで持参……。
はー、思いっきり好きなものを作るの楽しいなあ。忙しすぎて頭の中がモヤモヤしていたのがスッキリした。皆さま、とても喜んでいただけたそうで良かった良かった。お土産にもらった愛する高田馬場のバインミーもごちそうさまでした!
料理上手の友人は宝物
久しぶりのホムパ! 料理上手な参加者の皆さまの持ち寄り形式に。
ふきのとうの一口コロッケ、わらびのジェノベーゼソース、鴨ローストのみょうが甘酢漬け巻きの3点春セットからスタート! タコとじゃがいものサラダ、フキのおひたし、高知の文旦と海老のヤムなどなど持ち寄り前菜を堪能しつつ、そら豆とカッテージチーズのみそ春巻き、穴子とマッシュルームのフリットにミントとディルたっぷりなハナコ揚げ物。
岩手の熊肉は、セリと新玉ねぎと合わせてすき焼きに。脂のうまさは言わずもがな肉もめっちゃうまい~。シメはラム肉のクスクスを。試作も兼ねて、最小限のスパイスで作るレシピを考えたけどおいしいと思う! クスクスは、モロッコから抱えて帰ってきた専用鍋クスクシエールで蒸して、オリーブオイルとバター、フレッシュなタイムとイタパセを混ぜ込む。
今シーズン最後かもなモンドール様と焼きたてキッシュ、「ターブルオギノ」の瓶詰めパテをつまみつつ、8人でワイン7本を余裕で呑み干し、我が家の4ℓ入り箱ワインタイムへ。昼からよく呑んで、21時には布団で寝ておりました(笑)。 あー、楽しかった。皆さま、また来てね~。
* * *
コトゴトブックスのサイトで、本書『まいにち酒ごはん日記』(サイン本)に、著者のツレヅレハナコさんが普段から愛用しているおそろい台所道具をセットにしてお届けする企画を実施中。パキスタン製琺瑯レンゲ3個セットまたは、市原平兵衛商店「京風もりつけ箸」一膳のどちらかをお選びいただけます。ハナコさんのレコメンドも参考に、おそろいの「まいにち」をお選びください。数に限りがございますのでお早めに!
まいにち酒ごはん日記
2018年春から2021年夏まで、ちょうどコロナで世の中が変化した狭間の3年間の飲んで食べて旅して感じたこと、考えたことを集めたオールカラーの日記本。巻末には読むだけで作れる31レシピ付き。
- バックナンバー
-
- 人生なにがあるか分からないから楽しい
- レシピ本通りに作ることの大切さ
- 20代の思い出カレー
- ひとりハシゴ酒で、モツ焼きからフレンチへ
- 酒飲みのためのサプリたち
- 絶品パンで台所ワイン呑み
- うなぎには焼酎お湯割りで
- 「カプリチョーザ」でランチ&「レッドロブ...
- 家で作った白身魚の昆布締めで飲む
- 毎年恒例、牛乳瓶ウニがやってきた!
- お酒がエンドレスで飲めるホテルへゴー!
- 死ぬまで楽しく飲むために
- 羨ましくなるくらいの「おいしがり」!
- 人生初のカープ観戦に衝撃を受ける
- むきたてウニで朝ごはん
- これまでずっと飲んできたけれど、まさかの...
- 日々の暮らしを書くことは、自分を肯定して...
- 平日のひとり家飲みは一品豪華主義で
- 老舗ビアホールで洋食飲み!
- 十人十色なポテトサラダ
- もっと見る