一番手軽で効率のいい学び方に読書がありますが、どうすれば仕事の成果につなげられるかを解説します。
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学校に通うほどではないけれど、何かを手っ取り早く学びたいという場合は、読書が最適です。
最近は動画を学習ツールとして使う人も増えていますが、動画をさらっと見るだけだと「わかったつもり」になりがちです。読書にはしっかり文字を追うことで学びが深くなりやすいこと、短時間でまとまった内容を確実に押さえられること、自分のペースで何度でも読めることなどのメリットがあるように思います。
私自身は、最近は昔より読書量が少なくなったように思いますが、マーケティングにしても企業戦略にしても、世の中で基礎として押さえるべきといわれるものは、ほぼすべて読んできました。ビジネスの領域で名著といわれる本は大抵のものを読んでいるので、勉強のために読んできた本は数百冊にはなるでしょう。
最近、読書量が減っているのは、すでに大量に読書をする過程を終え、それらによるインプットをビジネスの現場で血肉にしてきたからかもしれません。
ちなみに私の読書傾向を振り返ると、最近はソフトスキル(感情的知性や人間性)のほうに関心が向いています。
2021年に読んだ本で一番面白かったのは、ビル・ゲイツの『地球の未来のため僕が決断したこと』(早川書房)です。
ビル・ゲイツが環境について語っている動画はネット上にいくらでも見つけることができますし、テレビでもインタビューを視聴することができますが、やはり彼の考え方がしっかりまとまった集大成としてこの本を読み通すことには高い価値がありました。
本は紙で読むのが好きなので、今でも書店には足を運びます。体系立てて本を読みたいときには、書店の棚を見てカテゴリー全体を眺めて選びますし、ベストセラーの棚を見て、世の中で注目を集めている本を買うこともよくあります。
なお本書の巻末には、分野ごとに私がおすすめする本を紹介していますので、参考にしてみてください。
勉強すべきだと思う領域の主要な本をすべて読み込むなど、みなさんにも読書という手段を徹底的に活用することをおすすめします。
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シリコンバレーで結果を出す人は何を勉強しているのか
シリコンバレーにはビジネスで成功し、億万長者になる人が世界一多いといわれる。14年前に日本から移住し、多くの成功者を観察してきた著者はその理由を「彼らが有機的に学んでいるからだ」という。大学までは熱心に勉強するが、社会人になった途端学ばなくなる日本人に対し、シリコンバレーの成功者は「学び」をやめない。社会人になってからも知識・情報をインプットし続け、新しい体験による生きた勉強をし、付加価値を高めていく。20~50代までの年代ごとに必要な勉強とは? 成功のために絶対不可欠な体験とは? シリコンバレー流の学び方を身につければ、生涯現役まちがいなし!