文筆家・ツレヅレハナコさんの最新刊『まいにち酒ごはん日記』が発売になりました。本書は、食と酒と旅を愛する著者が、インスタグラムに綴ってきた投稿の直近3年間分を厳選&大幅加筆修正したオールカラーの日記本です。前半は国内海外と旅に出て外ごはんを楽しむ一方、後半はコロナ禍で自炊生活に勤しむ日々が綴られています。日記本とはいえ情報量がとても多いので、ぜひメモを片手にお楽しみください。また、巻末には「読むだけで作れる31レシピ」も収録されています。本書の内容を、少しずつ抜粋してご紹介します。
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安くてうまい大阪食べ歩き
書籍発売イベントで大阪へ。打ち上げは、愛する豚足の店「かどや」から。店頭の大鍋でぐつぐつ煮られるクセなしプルプルとろとろの豚足、たまらんわー。指も唇もベットベトにして骨までしゃぶるが良し。
2軒目は編集さんのオススメ「台湾食堂」で酸菜白肉火鍋。店主氏のルーツが台湾だそうで、酸白菜もきっちり乳酸発酵! こんなに食べられるかしら……という肉の量だったけれど、意外といけちゃうのよねー。
翌朝は、鶴橋に朝8時半から呑める酒場があると聞いて気になっていたので、根性モーニング 。このために天王寺に宿を取ったのだ!
卵焼きにじゃこをリクエストして入れてもらって、突き出しのオイキムチ(が、ちゃんとおいしいのが鶴橋!)ですだちハイ。壁に貼られた膨大なメニューとボードの日替わりメニュー、目の前に並べられる「うすい豆の卵とじ」などのお惣菜に関西を感じて、眺めているだけで楽しい。
日曜の朝から、住んでもいない街でひとりぼんやり呑んでるのホント落ち着くなあ……。
お酒好きのパラダイスへ
今年3月に行って気に入った「bar hotel箱根香山」。また女ふたりで行ってきた! やはりめっちゃ楽しかったな~。
フロントはなく、入口を入るといきなりメインバー。チェックインはバーカウンターで、ウェルカムドリンクはシャンパーニュ。バーで呑むお酒は基本的に宿代に含まれるという夢のようなホテル。はやりの「フリーフロー」ってやつですね。
午前2時までやっているバーでさんざんカクテルやウイスキーを呑んでから、さらにデキャンタージュしてもらった赤ワインを呑む。
朝は、ゆっくり温泉に入ってから(忘れそうだけど、箱根ですので!)明るいラウンジでシャンパーニュ、サーバーの生ビール、ワインやクラフトジンも呑み放題。酒のアテしかない最高のビュッフェと、シェーブルとか入ってて呑ませる気満々の焼きたてガレットを満喫しつつ、埋もれるソファーで美しい山々を眺めてぼんやり。
チェックアウト14時ってすばらしすぎるでしょ……。
狸小路の絶品ビストロ
北海道へ。夜は狸小路のビストロ「クネル」でディナー。こちらもすばらしかったなー。店名にもなっている「クネル(魚のすり身をゆでた練り物的な料理)」、めちゃうま!! 本体のふわっふわぶりもすさまじいのだけれど、甲殻類の濃厚ソースが麻薬的においしい。皿まで舐めたかったな。
オマール海老のムースも超なめらかで、クネル同様うっとりし通しでした。リヨン風サラダの砂肝コンフィも、砂肝と思えないほどムチムチやわらか。珍しくデザートに道産くるみのクレームブリュレも頼んだわー。
ワインがボトルではなくカラフェで頼めるのとか、マダムがとっても感じが良かったりとか、外は雪の札幌だけれどリラックスできるあたたかいお店。シメは、ネオンきらめくすすきのの「ザ・ニッカバー」へ。ニッカオフィシャルのバーだけにラインナップも充実!
あと今回、予約が合わず行けなかったけど「フィッシュ アパートメント」ってお店も絶対良さそう……というか、札幌行きたい店が多すぎる! また早々に来なくては。
まいにち酒ごはん日記
2018年春から2021年夏まで、ちょうどコロナで世の中が変化した狭間の3年間の飲んで食べて旅して感じたこと、考えたことを集めたオールカラーの日記本。巻末には読むだけで作れる31レシピ付き。
- バックナンバー
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- レシピ本通りに作ることの大切さ
- 20代の思い出カレー
- ひとりハシゴ酒で、モツ焼きからフレンチへ
- 酒飲みのためのサプリたち
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