『ロンドンならすぐに恋人ができると思っていた』(鈴木綾さん著)の発売前にゲラを読んで感想を送ってくださる方を募集しました。感想の文字数を(100字以上)としていましたが、実際、届いたのは、しっかりとした分量の文章ばかり。少しずつご紹介します。
本質的な言葉に励まされる
「倫敦日記」のweb連載をだいぶ読み進めてきたところで、綾さんが日本の方ではないことに気が付きました。当初は、外国籍をもっと強調すればいいのに! お名前もカタカナのものの方が、ずっと受けるのに! と単純に思ってしまっていた自分を恥じています。この本の最後の方で「外国人のアイデンティティを隠して書いた理由」を述べられていることを読んで、すっきり理解が通りました。
時代はパンデミックを抜きにしても目まぐるしく変わり、50代の私が働き始めたころの社会とはまったく異なっていて、現在の社会をしっかり眼のふちにとらえておこうと必死です。それでも若い方々の現在地はあまりにわかりにくいところがあり、辟易することも多いのですが、綾さんの視点は変わらない人間の本質的な心から繰り出される言葉で溢れていて、とても励まされました。共感できる物の見方や考え方、理解したい思いに溢れていて、このような文章と出会えたことに感謝しています。
出国子女や帰国子女たちが世界を撹拌して、この日本ももっと生きやすくなることを願っています。
ロンドンには行ったことがないのですが、旬な情報もとても楽しめました。内向きになりつつあった心が好奇心で外に開かれていくようです。今後も綾さんの言葉に期待しています。
――匿名希望(57歳)
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ロンドンならすぐに恋人ができると思っていた
大学卒業後、母国を離れ、日本に6年間働いた。そしてロンドンへ――。鈴木綾さんの初めての本『ロンドンならすぐに恋人ができると思っていた』について
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