お墓参りから除夜の鐘まで、私たちの生活に深く根ざしている仏教。しかし、意外と知っているようで知らないことが多いのではないでしょうか? 書籍『知識ゼロからの仏教入門』は、お釈迦さまの一生から、仏像の楽しみ方、あの世の世界、お葬式のマナーまで、仏教にまつわる常識を完全網羅。日本人なら一度は読んでおきたい本書から、内容を一部ご紹介します。
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意外と知らない「仏様ランキング」
仏像には如来、菩薩、明王、天、羅漢、高僧などの種類がある。いったい誰がエラいのだろう。失礼ながら、やはり気になるのでハッキリさせておきたい。
もちろんトップは、すでに悟りを開いた如来である。お釈迦さまをはじめ、阿弥陀さま、薬師さま、そして如来の中の如来が大日如来だ。姿はほとんどお釈迦さまと同じである。
悟りの一歩手前で修行中なのが菩薩。如来の補佐役として、私たちに手を差しのべて救済してくれる存在だ。観音菩薩や弥勒菩薩、文殊菩薩、地蔵菩薩などが代表格だろう。出家前のお釈迦さま、つまり王子時代がモデルであるため、さまざまなアクセサリーを身に付けていることが多い。
菩薩のように慈悲で浄土へ導こうとしても言うことを聞かない人間に対し、荒っぽい手段で導こうというのが忿怒の形相をした明王たちだ。元々はインドの神さまだった。
天はインド生まれの神々のことであり、お釈迦さまの教えを守る役割をもっている。お寺の山門を守る仁王様、四方を固める四天王が代表格である。帝釈天や弁財天などもお馴染みだ。
ここから先は人間である。羅漢や十大弟子はお釈迦さまの教えによって高い境地に達した者たち。そして、弘法大師や達磨大師といった歴史上の高僧も仏像となって私たちを導いてくれる。
指の組み方に特徴がある阿弥陀如来
阿弥陀さま、つまり阿弥陀如来は、西の彼方にある極楽浄土で私たちを迎え入れてくれる仏さまだ。どれくらい彼方かというと「十万億土」。ひとりの仏さまの仏国土(浄土)が「一土」であり、その一億の十万倍を経た彼方である。
阿弥陀如来にはもともと、無限の光をもつ無量光仏(アミターバ)と無限の寿命をもつ無量寿仏(アミターユス)がある。両方に共通する「アミタ」が「阿弥陀」になったものだ。
阿弥陀さまを信じ、「南無阿弥陀仏」を唱える浄土宗系のお寺のご本尊である。
阿弥陀さまの仏像はお釈迦さまとよく似ていて、パッと見ただけでは区別できない。注目してほしいのは手の形、つまり「印」である。
多くの阿弥陀像は「九品来迎印」(九品印)のいずれかを結んでいる。親指と人差し指でOKサインのようなポーズをしていれば阿弥陀さまであるし、お釈迦さまと同じ禅定印のように見えても、指が輪になっているので区別できるはずだ。阿弥陀さまはこのポーズで私たちをお迎えに来るのだ。
また、背中に「光背」(身光)がある場合、48本の線からできている。阿弥陀さまがまだ仏になる前の法蔵菩薩と称した時代、悟りを開くにあたって48の誓い(四十八願)を立てたことによる。
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知識ゼロからの仏教入門
お墓参りから除夜の鐘まで、私たちの生活に深く根ざしている仏教。しかし、意外と知っているようで知らないことが多いのではないでしょうか?
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