お腹が出てきたのを気にして、がんばって腹筋運動をしている人は多いでしょう。しかし、フィジカルトレーナー・フィットネスモチベーターの中野ジェームズ修一さんは、「腹を凹ませるために鍛えるべきは、腹筋でも体幹でもない。実は『下半身』である」と説きます。そんな中野さんの著書『なぜいくら腹筋をしても腹が凹まないのか』より、ダイエットの常識をくつがえす、もっとも効率のいい内臓脂肪&皮下脂肪の落とし方をご紹介します。
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「走り続けないランニング」のすすめ
皆さんは有酸素運動というと「一定時間、常に同じペースで動き続けなければならない」と思っていないでしょうか?
例えば、1時間一定のペースでウォーキングし続けた場合と、そのウォーキングの途中にカフェで休憩した場合とでは、ウォーキングしている時間・ペースが同じであれば計算上脂肪燃焼量はほとんど変わりません。
「動き続けなければならない」と誤解していた方は運動を「何かのついで」「どこかに行くついで」にでもやってみてはどうでしょうか。
そしてランニングに挑戦してみたいけど、どうしてもハードルが高いと思っている方、ランニングも楽しいですよ! 何しろウォーキングよりも消費カロリーが高いので、断然成果が出やすいですし、性格にもよりますが、達成感や充実感も得られます。
ですが、普段から運動をほとんどしていなかった方やウォーキングしかしていなかった方にとっては、最初のうちはキツいかもしれません。一度「キツい」「辛い」というイメージを持ってしまうと中々続かないものです。
そんな方にオススメなのは、「走り続けないランニング」です。ちょっと走ってみて疲れたら、歩いてしまえばいいのです。
「ちょっと息が上がってきたな」「ちょっと辛くなってきたな」と思うがままに、自由に歩いたり走ったりを繰り返しても、同じ距離のウォーキングをするよりも消費カロリーは当然高くなります。しかも時間だって短縮できるのです。
それか、もしくは「あそこの信号まで走って次の角までは歩こう」などとルールを決めてゲーム感覚で行うのも一つの方法でしょう。
このようにして無理のないスタイルで、ウォーキングに少しずつランニングをプラスしていくと、自然と走っている時間を長くすることができ、最終的には最後まで走れるようになります。
ランニングに挫折してしまう方の多くは、走り続けなければいけないと思い、辛い中頑張りすぎてしまい、ランニングが嫌いになってしまうといったパターンが多いのです。気がついたらいつの間にか長い距離を走れるようになっていた! そんな形で成功できたら最高ですね。
「2つのコース」を作ってみよう
さあ、ちょっと走れるようになった、または定期的にウォーキングができるようになってきたという方にオススメなのが、この「2つのコースを作る」という方法です。
ウォーキングやランニングを実践する場合、大抵は家からスタートすることになると思います。そうすると、こっちの道を行くと信号が少ないとか景色がいいとか、道幅が広いので走りやすいとか……そういったあらゆる要素から、自分の家を拠点にした「ホームコース」ができ上がってくると思います。
そのような「ホームコース」を一つではなく、必ず「長いコース」と「短いコース」の2パターン作ってください。
これはなぜかというと、「今日はちょっと行く気がしないなぁ~、寒そうだなぁ~、あまり時間がないしなぁ~」といった理由から、「走るのをやめてしまおうかな……」という日でも、短いコースを設定しておくと、「長いコースは厳しいけど、短い方のコースなら行けるかな?」という考えに転換できるかもしれず、「走るのを今日はやめてしまった」という失敗体験になる可能性を低くしてくれます。
ちなみに私も2つホームコースを決めています。私の場合はランニングですが、10キロのコースと6キロのコースを設定しています。10キロのコースは1時間弱を要します。しかし6キロなら30分程度です。「今から1時間はキツいなぁ~、なら今日は6キロコースにするか」と言って短いコースにすることは日常茶飯事です。
もし全く走らなかったら後悔もしますし、何となく罪悪感やもやもやした気持ちが残ってしまいます。
忙しくて時間が作れずに、短いコースになっても、「やっぱり行かないで仕事をしていれば良かった」と後悔したことは一度もないですし、「忙しい中でもランニングに行くことができた」という小さな成功体験も得ることができています。
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この続きは書籍『なぜいくら腹筋をしても腹が凹まないのか』をご覧ください。
なぜいくら腹筋をしても腹が凹まないのか
お腹が出てきたのを気にして、がんばって腹筋運動をしている人は多いでしょう。しかし、フィジカルトレーナー・フィットネスモチベーターの中野ジェームズ修一さんは、「腹を凹ませるために鍛えるべきは、腹筋でも体幹でもない。実は『下半身』である」と説きます。そんな中野さんの著書『なぜいくら腹筋をしても腹が凹まないのか』より、ダイエットの常識をくつがえす、もっとも効率のいい内臓脂肪&皮下脂肪の落とし方をご紹介します。