人気占い師、真木あかりさんの新刊『2022年下半期 12星座別あなたの運勢』より、12星座別・ご縁の傾向と対策をお伝えいたします。
総合運
飲み込まれるような没頭の日々を過ぎて
2022年下半期、しし座の人は久々に、スカッと晴れた青空のような解放感を抱くことになりそうです。もちろんここに至るまでが閉塞感でいっぱいだったと申し上げたいわけではないのですが、2020年末から対峙していた人間関係のアレコレがようやく「ん! いろいろあるけど、まあOK!」という感じにまで持っていけることで、なんだかスッキリしてきそうなのです。「すべてのしがらみがなくなる」「気に入らない奴が全員さばきにあう」といったことではないのですが、心のなかで折り合いをつけられる状態にまで、あなたが「他者とのかかわり」において成長できたからこその「スッキリ」なんですね。
思い起こせば、生々しい感情のぶつけ合いもあったことでしょう。胸がいっぱいになるような、嬉しく満たされる気持ちになった関係性もあったことでしょう。人に対する喜びも悲しみも、憤りも欲求も、数え切れないほどの感情すべてに妥協なく向き合って、頑張っていらっしゃったのがこの1年半くらいの日々でした。特に2022年は、自分の心の奥深くまで、決して美しいばかりではない部分までを直視しつつ、自分ひとりの力ではどうにも動かすことのできない「関係」や「事情」に直面する日々でした。重たいものを背負いながらも、いつもの毎日をなんとか維持してきたという人も多かっただろうと思います。頑張っていらっしゃいましたね。
そうした時期はいったん終わり。実は晩秋から冬にかけてもう一度、2ヵ月弱のあいだにひらりと同じ季節が巡ってくるのですが、それはこの2022年上半期で学んだことの「確認」に過ぎません。対処法はもうちゃんとわかっていて、重たさもきっと自分のためになる“学び”にしていけるはず。だから下半期は、まずは解放感をとことん味わっていきましょう。
解放感のなか、あなたが味わっていくのは「ここではないどこか」への強い憧憬です。「理想」と言い換えてもいいかもしれません。世界が少しずつコロナ禍から抜け出していくなか、移住や留学、旅行などで海外に飛び出す人はとても多そうです。物理的な旅のみならず、学びや読書などを楽しむという「脳内の旅」をする人も多いでしょう。想像や思考のなかでは、人はどこまでも遠く自分の地図を拡大していけます。「人生とは何か」「生きるとはどういうことか」などといった、答えのない問いを抱くことが旅のきっかけになったりします。
旅行にせよ留学にせよ、読書にせよ、しし座の人々はこの時期、対象から深く広い学びを得ます。今までとは比べ物にならないくらいの解像度で、世界を眺めることができるのです。学びといっても、ほとんどは今すぐ必要な知識ではないでしょう。「明日仕事で必要だからこれを覚えるぞ」「この心理テクを取り入れて、営業成績トップになるぞ」といった、メリット優先の学びというものには、この時期のあなたの興味を惹くものではありません。むしろ、メリットなどなくてもいつの間にか考えている、人生を充実させるようないとなみがこの下半期から始まります。知らないものを見てみたいという純粋な興味・関心、ふと浮かぶ人生の問い。今すぐ必要ではないことを、ぜひ大切にしていらしてください。
8月下旬、にわかに人間関係が賑やかになってきます。それは2022年上半期までの1年半くらいに経験したような“濃さ”はありません。凡庸な表現で恐縮ですが、「仲間」や「友人」といった呼び方に該当するような相手、そして付き合い方がこの時期のイメージです。お互いが独立した「個」であることを尊重し、それぞれにベストを尽くしていくような風通しのいいかかわり方が、身辺にぱらぱらと増えてくるでしょう。
学びの部分において「今すぐ必要ではないこと」と向き合う、と書きました。実は8月下旬から増えてくる対人関係も「今すぐ必要ではないこと」と深い関係があります。この人たちと語り合うのは、これから先、いつか来る未来のこと。そのために、自分たちがしていけることです。自分ひとりでは考えもしなかっただろうビジョン。遠すぎて、手を伸ばそうとも思わなかっただろう夢や理想。そうしたものが、日常に活気をもたらしてくれます。ここではないどこか、いつか来る未来。現実を生きながら、心は空間的にも時間的にも、どこまでも広がっていきます。
ちょっぴり抽象的なお話が多かったように思います。というわけで、ヒントとなりそうなポイントを具体的にまとめましょうか。この下半期に「どうしようもなく興味を惹かれること」「同じビジョンを抱ける人」に出会ったなら、できたらちょっとこだわってみてください。きっと面白くなってきます。日々がマンネリ感に満ちていると、あまりはかばかしい動きはできそうにありません。今までは手にとったことがないジャンルの本を読んだり、いつもと違う場所に身を置いてみたりすると良さそうです。SNSなどつながりを作るネットサービスからは、いつも以上に得るものが大きいでしょう。
「敵」を作る。ただ、それだけに終わらせたくない
あまり穏やかな言い方ではなくて申し訳ないのですが、晩夏の頃からは、心のなかに明確な「敵」が生まれるかもしれません。具体的に顔が浮かぶような特定の相手だけでなく、間違っていると感じるひとかたまりの人々、というとらえ方もしそうです。たとえば、頭のなかがまだ昭和のままの上司。たとえば、世の中にはびこる差別や偏見。そうしたものを、「いろいろな人がいるからね……」と困りながらも許容したり、「ああいう人は言っても伝わらないから」と諦めたり、という選択肢が頭のなかからなくなるのがこの時期です。おそらくですが、ただ自分の道義と反するからだけではありません。そうしたものを放っておくことが「みんなのためにならないから」というのが、一番の動機なのでしょう。
放っておいたら、悲しむ人は減らない。そして困った人たちに影響を受ける人もおり、悲しむ人は未来もずっと減ることはなく我慢し続けるだけ──そうしたことが、この時期のあなたにはいつも以上に、許すことはできないのでしょう。憤然と立ち向かい、おかしいことはおかしいと主張し、そういった活動があれば賛同する。もしくは自分で声を上げる。そうした「怒り」が原動力となる活動が、あなたのまわりの人にもじわじわと、良い影響を広げていくのでしょう。逆に、ただ耐えるだけでしのごうとするとそういった人に迷惑をかけられたり、モチベーションが著しく下がったりするので、注意したいところです。
ただ、闘うためにはパワーだけが解決方法ではない、ということもまたおさえておきたいところです。知恵と合理性、それから仲間は、この時期のあなたの味方です。たとえば然るべき部門に相談をして協力を求める、ネットを上手に使っていくなど、賢く進められるといいでしょう。
また、非常にエネルギッシュに頑張れる時期ではありますが、「なんでもアリ」と思って突っ走りすぎると、11月から2023年1月中旬までは手痛いしっぺ返しを食らいやすいかもしれません。ウンコを投げればウンコが返ってきます。相手が誰であっても、その人の背景や「なぜそうするのか」を想像することをやめないことが大事です。そしてどんなカスであっても、その人が生きてきた日々を、環境を決して決めつけたり軽視したりはしないこと。カスにはカスの事情があり、カスであるがゆえの苦しみもあります。だからといって人に迷惑をかけていいわけではありません。ただ、そこに思いを巡らせることが、実は問題を解決する糸口になるのかもしれないのです。
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※完全版(12星座分)のみの特典となります。星座別の分冊版からはご覧いただけません。恐れ入りますが、ご了承ください。