夏もいよいよ終盤。「あぁ、夏休みが終わるなぁ」「今年は海行けなかったなぁ」「旅行したかったなぁ」「なんだかぱっとしないなぁ」「SNSの中ではキラキラの夏過ごしている人がいるのに羨ましいなぁ」「なんで私ばっかり」と、少しずつ皆様の心の中にじんわりと暗雲が立ち込め始めていると思います。そんな灰色気分なあなたの心を鷲掴みにする作家、「まさきとしか」さんをご存知でしょうか。
『あの日、君は何をした』はシリーズ累計40万部突破の話題作。
北関東の前林市で平凡な主婦として幸せに暮らしていた水野いづみの生活は、息子の大樹が連続殺人事件の容疑者に間違われて事故死したことによって、一変する。深夜に家を抜け出し、自転車に乗っていた大樹は、何をしようとしていたのか――。
と、あらすじを読むだけでも展開が気になって気になって仕方ない一気読みミステリです。
続編『彼女が最後に見たものは』も合わせて、ミステリ好きの方に必読の書です。
そんな”一気読みミステリ”を生み出すまさきとしかさんが、初めて書店員さんたちや読者のみなさんを驚かせた小説が『完璧な母親』です。
流産を重ね授かった最愛の息子が池で溺死。絶望の淵で母親の知可子は、息子を産み直すことを思いつく。同じ誕生日に産んだ妹に兄の名を付け、毎年ケーキに兄の歳の数の蠟燭を立て祝う妻の狂気に夫は怯えるが、知可子は歪な“完璧な母親”を目指し続ける。そんな中「あなたの子供は幸せでしょうか」と書かれた手紙が――。母の愛こそ最大のミステリ。
亡くなった子供を「もう一度産み直す」、そして「同じ名前をつける」母親のその気持ちが狂気なのか愛なのか。その答えは容易には見つけられない……奥深いミステリが話題になりました。
著者最高傑作ミステリは、著者史上最も苦しい人間の心理を描いた衝撃作
デビュー以来、数々の上質なミステリを生み出し続けたまさきとしかさんの最新刊『レッドクローバー』が、この度発売されました。
東京豊洲で起こったヒ素による大量殺傷事件。記者の勝木は、十二年前の灰戸町一家殺害事件のただ一人の生存者、
赤井三葉を思い出す。あの日、薄汚れたゴミ屋敷で一体何があったのか。そして少女は今ーー。
東京と北海道。現在と十二年前。その二つを結ぶ赤井三葉の行方を追いながら、物語は想像もできなかった展開になります。
最高傑作ミステリ『レッドクローバー』。実際のレッドクローバーというお花は人の体に優しいものらしいですが、こちらの小説は衝撃結末が待ち受ける、読み応えたっぷりのミステリです。
キーワードは「ざまぁみろって思ってます」。
日頃、なんとなく「舐めやがって」「むかつく」「死ねばいいのに」と、決して前向きな気持ちでない言葉が心の中を灰色に染めることはありませんか。そして、その自分の鬱々とした気持ちが何かしらで晴れた時に、「ざまぁみろ」と、誰かを嘲笑ったりしたことはないでしょうか。
作中で無差別大量殺傷事件を起こした犯人が「ざまぁみろって思ってます」と言い放つことから『レッドクローバー』の物語は始まります。その言葉の意味は、その犯人に一体何があったのか。
決して無視できない灰色の感情は読んでいたら苦しくなりますが、ところがどっこい、読み出したら苦しいのにやめられないのです。止まらないのです。「東京と北海道、二つの場所で何が起こったのか」「赤井三葉という少女の行方は」「現在と十二年前を繋ぐものは」ーー。どんどんページが進んでいきます。この吸引力、この凄み、この衝撃。それが、まさきとしかのミステリなのです。
まさきとしかさんを元々知っていたあなたも、そして、「え? 女性? 男性?」と初耳なあなたも。あなたの鬱々とした気持ちに乗り移るかのように心にズシズシ入ってくる極上ミステリ。どうかその目でお確かめくださいませ。
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特集『レッドクローバー』
シリーズ累計40万部突破『あの日、君は何をした』の著者、まさきとしかさん書き下ろし長編『レッドクローバー』特集記事です。
北海道の灰色に濁ったゴミ屋敷で、一体何があったのか。
極上ミステリ!