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冬の狩人

2022.09.11 公開 ポスト

#5 筋金入りのマル暴×田舎の新米刑事。異色のタッグが始動大沢在昌(作家)

大沢在昌さんの『冬の狩人』ノベルス版の刊行を記念し、試し読みを全5回でお届けします。

新宿署のマル暴・佐江を描く、累計230万部を超える大ヒット「狩人」シリーズの最新作。

本作では刑事を休職中だった佐江が3年前にH県で起きた未解決事件について、ある依頼をうけるところから物語が始まります。

一本のメールが新宿の一匹狼を戦場に引き戻す――。是非お楽しみください!

第1回から読む

*   *   *

ホームページに「ピーポくん」の画像を貼りつけるのは川村の仕事だった。新宿からいったん県警本部に戻る。東京からは特急で二時間ほどかかる。サラリーマン時代、レンタカーで帰省したことがあるが、車でも渋滞さえなければ、同程度の時間で移動できた。

行確中に佐江にからまれたときは驚いた。いくら経験が少ないとはいえ、自分の尾行がバレているとは、まるで思っていなかったからだ。

だが「同じスーツ」を着ていたことを指摘され、自分の甘さを思い知らされた。

佐江の言葉どおりだった。たとえ短期間の出張であっても、これからは必ず着替えをもっていこうと決心した。刑事が尾行や監視を見抜かれるのは、恥以外の何ものでもない。

そして新宿署での話し合いにでて、佐江に対する見かたがかわった。

単純な石井は、

「重参は、本当にあの佐江っておっさんのことがわかってるのか。ありゃマル暴の典型だよ。やくざばっかり相手にしているから、自分もやくざ脳になっちまったんだ。あんなのに保護を頼むなんて、どうかしてる」

と電車の中で吐きだした。

「ですけど、重参が自分に恨みをもっていて、それを晴らそうとしているかもしれないなんて、ふつうは考えつきませんよ。冷静に事件を見ている証拠じゃないですかね」

「そりゃ冷静さ。H県なんていったこともないっていってたじゃないか。何があっても関係ないとタカをくくっているんだ」

「もしそうなら、県警のことまで訊きますかね。本気で事件について考えているから、訊きにくいことを訊いてきたのだと思うんですが」

「それは万一、重参が襲われたら、自分の責任になると思ったからさ」

「確かにそうですが、もし重参が襲われたら、どこかから情報が洩れているってことになります」

「そんなことあるわけないだろう。一課でも、まだ何人も知らないんだ」

確かにそのとおりだ。だが接触の詳細が決まれば、県警一課は、それなりの人員を東京に派遣することになるだろう。阿部佳奈の身柄確保は、四、五名では不可能だ。万一また逃がしたら、それこそ刑事部長や一課長の首がとぶ。

とはいえ、H県警から犯人側に情報が伝わるとは、川村本人も思えなかった。県警を信頼できないといっているが、阿部佳奈本人が殺人犯かもしれないし、実行犯による口封じを恐れる共犯という可能性だってある。

そもそもH県警の歴代幹部が本郷市長選挙で当選してきたからといって、殺人事件の捜査情報をどこかに洩らすというのが考えられない。

警察官は家族にすら、捜査中の事件の情報を話すことを禁じられている。たとえ被害者に市長や地元有力企業の幹部が含まれていたとしても、捜査にかかわる話が市や企業に流れるとは考えにくかった。

が、東京で四年暮らしたことで、本郷市にずっといたのでは決して得られなかったであろう経験をした。十代の終わりから二十代の初めという時期ではあったが、川村は「孤独」というものを初めて東京で味わった。

十八歳で上京するまで、人口八万人の本郷市民のすべてを知っていたわけではない。が、近所・親戚、友人の縁者を伝っていけば、市民の十人にひとりくらいとはつながっていたように思う。

「どこどこの誰々は、誰それの従弟」だとか、「誰それの嫁ぎ先の隣に何々の店がある」といった調子だ。

そのせいで外出先で何をしても、家族の耳に必ず伝わった。家族だけでなく、「どこを誰と歩いていた」「誰とどの店でお茶を飲んでいた」までが、友人たちに知られた。

それが監視されているようで、川村には息苦しかった。悪意を伴わない監視ではあったが。

だから上京を選んだ。できれば卒業後、東京で就職し、本郷市には戻らない人生を送りたいと考えていた。幸いに両親は健康で、下に妹がいたため、反対されることもなかった。

東京ではそれなりに友人ができたし、恋愛もした。その一方で、気づいた。本郷市での人間関係の濃密さは、ある種のセーフティネットなのだ。

東京では、自分が部屋で突然死しても、誰も気づかない。一日、二日、いや下手をすれば一週間放置される可能性がある。

東京では、失恋した自分が途方に暮れていても、人は一顧だにしない。自殺しかねない顔をしていたら、かかわらないように遠ざかるだけだ。

自由の裏側には寂しさがある。それを当然のように耐えてこそ、都会での暮らしは成立するのだ。最先端の文化、華やかなファッションと孤独は背中合わせだ。

誰からも気にされない、興味を抱かれないからこそ、好きな洋服を着て、いきたい場所にいける。一千万を超える人々の中に、自分が知り自分を知る人は、ほんのごくわずかしかいない。

会社員生活の二年は、まさに自分の存在理由との闘いだった。駒でしかない自分は、いくらでも取り替えがきく。満員の通勤電車は、自分と同じような人間で埋めつくされていた。どこで生まれたとか食いものは何が好きだとか、秘かに思いを寄せている人がいるかなど、何の意味もない。

ただ会社に運ばれ、働き、帰る。そのくり返しで週末がきて、ようやく個人に戻ったと思い、新宿のような盛り場にいくと、そこもまた自分とまるでかわらない人間で溢れていた。

人との関係が薄いとは、つまり空気が薄いということだ。いくら息をしても、胸が満たされる感じがない。東京にずっといたら慣れるだろうが、それはつまり薄い空気で生きられる人間になってしまうのを意味している。

息苦しくても濃い空気を吸いたかった。うっとうしくとも多くの人とかかわる日々を送りたかった。それまでの人生で一番悩み、考え抜いた上で、川村は帰郷を決断した。

そしてH県の警察官募集に応募したのだった。濃密な土地で、さらに多くの人生とかかわる職業を選んだのだ。

それがよかったか悪かったかは、まだわからない。だが人より遅いスタートであったにもかかわらず、刑事に抜擢され、わずか二年で捜査一課に配属された。この五年間は、警察官としては、追い風をうけていたといえるだろう。

それでも川村は、もっといい警察官になりたいと願っていた。出世したいわけではない。警察官として優れているからといって、必ずしも高い地位につけるわけではないことは、五年で十分、わかった。

県警は典型的なピラミッド組織で、しかもその頂点に立つのは、中央から派遣されたキャリア警察官だ。H県とは何のゆかりもない人物だったりする。求められる資格は、国家公務員I 種試験の合格者であること。優れた警察官かどうかは関係ない。

H県警に入ってほどなく警察における「出世」とはどういうものなのかを知ったとき、川村は軽い失望を感じた。が、その一方で、出世を目的とせず警察官でありつづける人たちの「使命感」にも気づいた。

誰かを守りたい、誰かの役に立ちたい、信頼される存在でありたい、そんな気持ちで警察官になり、生涯それを通す人々の存在を知った。

幹部ではない、そうなることを期待しない、多くの警察官に、そういう人々がいた。

川村は初めて誇りを抱いた。そういう人々のひとりになろう、と思った。

新宿署で佐江と話したとき、彼もまた、そういう人間ではないかと川村は感じたのだった。

H県警の人々とはちがう。ひねくれていて粗暴で、権威というものに対し反感を隠さない。そうであるのに、よい警察官であることを放棄していない。

副署長とのやりとりでは、警察を辞めかけているような言葉を口にしていたが、『冬湖楼事件』の話を聞き、復職をすぐに決断し、組対課長もそれを受け入れた。

それはつまり、自らいった「クビ」という言葉とは裏腹に、警察は佐江に辞めてほしくない状況だったことを表している。

H県警への協力を組対課長が望んでいなかったのは、官僚にありがちな、前例のない面倒を嫌ったからだろう。前例のない行動をとることで責任を問われたくないのだ。

それはH県警にもある。前例のない行動は、その答えがでなかったとき「軽はずみ」「目立ちたがり」という批判をうけやすい。一度そういうレッテルを貼られたら、くつがえすのは容易ではない。

石井がいうように、佐江はやくざ脳かもしれない。最初にパンチをくらわし、相手のでかたで力量を判断しようというのは、確かにやくざや愚連隊の考え方だ。暴力団事務所の監視カメラを挑発したのは、演技だけではない、佐江のそういう性格があったからだ。

もし佐江と組んで捜査にあたることになったら、摩擦や衝突は避けられない。課長の仲田はそれを予感したからこそ、接触時の立ち会いを求めるだけにとどめたのだ。もちろんさらなる協力を求めるのは、H県警のメンツを潰すことにもなる。

佐江は気づいていて、協力を約束した。見下しもせず、事実のみに興味を抱いた。

佐江が優れた警察官だと川村が感じた理由は、その点にあった。

自分より階級が上の、地方警察幹部が協力を求めてきたら、ふつうは優越感にひたる。恩に着せ、いばり、さも自分のほうが優秀であるかのようにふるまうだろう。

だが佐江はちがった。仲田の屈辱感を察知し、それを刺激せず、しかし真実を知ろうとした。阿部佳奈がH県警を信頼できないとする理由を訊ねたのは、そのためだ。

メンツや立場とは関係なく、事件にのみ興味を抱いている。

佐江がもし、「冬湖楼事件」の捜査にあたったら、真犯人をつきとめるかもしれない。

そう考えるとわくわくした。仲田や高野には、そんな考えは露ほども悟られてはならない。H県警警察官としては命とりだ。

「ピーポくん」の画像をホームページの、かなり目立つ場所に貼りつけ、川村は阿部佳奈からの連絡を待った。

 

『ホームページ拝見いたしました。無理なお願いをしたにもかかわらず、うけいれて下さったH県警の皆さまには心より御礼申しあげます。つきましては、佐江警部補がわたしの保護をして下さいますことを確認したく、警視庁新宿署にお電話をさしあげる所存です。佐江警部補のご意思を確かめましたのち、出頭の詳細を決めさせていただきたいと考えております』

川村がさしだしたプリントアウトを見つめる仲田の表情は険しかった。

「ここから先は、重参は佐江と直接話して決めるってことか」

「そう、読めます」

仲田は川村の顔をにらみつけた。

「新宿署の交換台を通して佐江さんにつないでもらえば、本人と話すことが可能です」

川村がいうと、

「そんなことはわかってる」

仲田は吐きだした。

「問題はいつ、電話をかけるかだ。もうかけているのか、これからか」

「佐江さんに訊かないと……」

仲田は川村の顔をもう一度にらみ、そして息を吐いた。

「厄介だな。佐江に誰かを張りつかせるしかないか」

川村は待った。仲田の目は課内を見回し、また川村に戻った。

「いけるか?」

喜んで、といいそうになるのをこらえ、川村は頷いた。

「顔も互いにわかっていますから。私でいいと思います」

「向こうは嫌がるかもしれんぞ」

「お互い仕事だというのを理解してもらえれば何とかなるのではないでしょうか」

川村が告げると、仲田はおや、という顔をした。

「そうか。じゃあ頼んだぞ。新宿署のほうには、俺から連絡をしておく。今日中に向かえるか?」

「大丈夫です」

「一日二日じゃ帰れないかもしれん。そのつもりで準備をしていけ」

「了解しました」

川村は一度寮に戻り、仕度を整えてから午後一時発の特急に乗りこんだ。東京駅に着くと地下鉄丸ノ内線に乗り換え、西新宿に向かう。

新宿警察署が、JR新宿駅の東側ではなく西側にあることに川村は改めて気づいた。本来なら歌舞伎町のある東側のほうが出動に便利なのではないか。

そう思って、持参した東京都の地図で新宿区のページを開くと、新宿区役所が東側の歌舞伎町一丁目にあった。区役所の建物が事件発生が多そうな歌舞伎町にあり、警察署は高層ビル街の西新宿にある。

これでは逆だ。ふたつの建物を入れかえたほうが職員にとっても便利なのではないか。

そう考え、気づいた。区役所には、毎日多くの市民が訪れる。戸籍などの手続き、年金、福祉といった行政サービスをうけるため、区民だけでなく外国人もやってくる。

それに比べたら、警察署を訪れる市民は決して多くはない。望んで警察署にやってくる者はまれで、むしろいやいや訪れる人間のほうが多いのではないか。

歌舞伎町に区役所があるほうが、市民にとっては便利なのだ。

歌舞伎町と聞くと、川村はつい「盛り場」「ガラが悪い」というイメージを抱く。それはまちがっていないと思うが、上京した頃、休みになると自分もアテもなく歌舞伎町をめざしたように、誰にとっても足を運びやすい街であることは確かだ。線路をはさんで、東が歓楽街、西がオフィス街という、新宿のありようも独特で、こんな街は他にない。

地下鉄を降りたところで、携帯に仲田からメールが届いた。新宿署の組対課長に、川村がいくことを伝え、了承をもらったという内容だった。佐江に関しては、触れていない。

それを見やり、川村は苦笑した。歓迎されるとは思っていない。が、事件解決のためには、佐江のそばを離れるわけにはいかなかった。疎まれ、罵られても、佐江から離れない覚悟が必要だ。

新宿署に到着すると受付を通し、組対課に向かった。

課内に足を踏み入れた瞬間、空気がかわるのを感じた。明らかに極道の世界だ。刑事とそれ以外の区別がまるでつかない。スーツにネクタイを締めた男を刑事だと思ったら、スポーツウエアの上下を着けたチンピラのような男に怒鳴られている。

「手前(てめえ)、何回同じことをいわすんだ。そんなとぼけたいいわけが通る筈ねえだろう!」

スーツが被疑者で、スポーツウエアが刑事のようだ。つい見いっていると、

「川村さん!」

声が聞こえ、我にかえった。組対課長が奥のデスクから手をあげている。

「失礼します」

誰にともなく川村はいった。が、誰ひとり反応する者はない。パソコンのモニターをにらみつける者、電話で話しこんでいる者。

「何だあ、またお前か。ナメてんな。一回懲役しょって勉強してくるか。おい」

スポーツウエアの刑事の横で腰に手をあてているのは、スーツはスーツだがシャツの前を大きく開けて、髪をオールバックにした男だ。腰にさした拳銃が丸見えだった。

「うっせえんだデコスケが!」

いきなりスーツ姿の男がキレた。とたんに周囲のデスクにいた刑事たちが立ちあがる。

「今何つったこら、もう一回いってみろ!」

「デコスケにデコスケつって、何が悪いんだよ」

「おい、ちょっとこい!」

スポーツウエアがスーツの男を立たせた。

「部屋空いてますか?」

「二番が空いてる」

誰かが答え、スーツの男はつきとばされた。

「お前のその口よ、二度ときけねえようにしてやっから。取調室いくぞ」

「おうおう、かわいそうに。唇むしられんぞ」

「血、ふいとけよ!」

課内から声がとんだ。

「遠いところをお疲れさま」

気づくと、組対課長がかたわらにいた。連れられていくスーツの男を川村が見ているのに気づき、

「あいつは、女をひっかけちゃ風俗に沈めるスケコマシですよ。エリートサラリーマンのフリして、女に近づく。平気でしゃぶは使うし、逆らったら女をボコボコにする。暴力団がバックにいるんで、恐がって女も被害届をださない。まあ、クズの中のクズですね」

淡々といった。

「昔は、ああいうのが田舎から遊びにきた女の子をひっかけようと駅のあたりにたむろしていましたが、今はインターネットの出会い系サイトとかを使うんで、現場がおさえづらくなってます」

「サイトを使ったら場所はいくらでも指定できますからね」

川村が答えると、

「お宅の課長からうかがったのですが、川村さんはそっちの学校に通われたあと、東京でIT関連のお仕事をされていたとか。地元に帰らず、警視庁に就職してくれたらよかったのに」

組対課長はいった。お世辞でも悪い気はしない。思わず笑みが浮かんだ。

「いや、自分なんてほんのかじった程度で、とてもお役には立てません」

「でも捜一のホームページは川村さんが担当しているんでしょう?」

「あれは新米の役目なんです」

「なるほど。佐江はまだきていませんが、暗くなる前には顔をだすと思います。こちらへ」

小さな会議室で川村は組対課長と向かいあった。こうして見ると、組対課長は四十代半ばで、佐江とあまり年齢がかわらないようだ。

ただ佐江より額が後退している。

川村は阿部佳奈から届いた最新のメールのプリントアウトをとりだした。

「なるほど」

目を走らせ、組対課長はつぶやいた。

「うちの交換を通して佐江に連絡してくるというわけですな。いれば、まちがいなく本人と話せる。賢いですね。この重参に犯歴はないのですよね?」

「ありません」

「だとしたら誰か知恵をつけているのかもしれない。三年も逃げ回るのは、カタギじゃふつう難しい」

「佐江さんあてに電話はかかってきていませんか?」

川村が訊くと、組対課長は会議室にあった内線電話をとりあげた。

「交換に訊いてみます」

問い合わせた結果は、なしだった。きのうもかかってきていない。

「携帯がありますからね。最近は刑事に名指しの電話が外線で入ることは、めったにない」

「そうですよね」

「川村さんがこられた理由は、お宅の課長からうかがいました」

「佐江さんにはご迷惑でしょうが、重参を確保するまでは何とかそばにいさせていただきたいと思っています」

組対課長は唸り声をたてた。

「正直、本人しだいです。あれは本当に職人気質の刑事でして、組んだ相手が気に入らないと、話もろくにしない」

「やっぱり」

川村は息を吐いた。

「うまくいった人というのはいなかったのですか?」

組対課長は宙を見つめた。

「過去、二人いました。どちらも本庁の捜一にいた人間でした。二人とも、殉職しました」

川村は言葉を失った。

「な、亡くなった理由は?」

組対課長は川村の目を見つめた。

「撃ち合いです。被疑者に撃たれた。以来、佐江は自分と組んだ者は死ぬ確率が高いと感じているようです」

「休職中だったのは、それが理由ですか」

「別の理由ですが、お話しするわけにはいかない事情がある」

組対課長はきっぱりと言った。川村は頷く他なかった。

内線電話が鳴った。

「はい、会議室。おう、よこしてくれ」

受話器をおろし、組対課長は川村をふりかえった。

「佐江がきました」

(つづきは書籍『冬の狩人』でお楽しみください)

大沢在昌『冬の狩人』

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大沢在昌 作家

1956年、愛知県名古屋市生まれ。79年『感傷の街角』で小説推理新人賞を受賞しデビュー。91年に『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門を受賞。94年『無間人形 新宿鮫IV』で直木賞、2014年に『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞する。その他に『北の狩人』『砂の狩人』『黒の狩人』『雨の狩人』『漂砂の塔』『帰去来』『暗約領域 新宿鮫Ⅺ』など著書多数。(著者近影:塔下智士)

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