私が日本でIT企業勤めをしていた頃はIT最盛期、というかITブラック企業最盛期だったので、無茶なスケジュールで仕事の予定が組まれることが普通だった。
納期の直前となるとみんなろくに寝ていなくて、私よりベテラン、百戦錬磨の先輩猛者たちがばたばたとやられていくのである。体調じゃなくてメンタルを。
「もう絶対これ間に合わねぇ……」
誰かが深夜の静まり返った社内でぽつりと言う。そこから崩壊する。頭を文字通り抱えてうなり出す者、たばこ休憩に逃げ出す者、貧乏ゆすりが止まらない者。社内に漂うのは猛者たちの体臭……ではなく、幸いにもエナジードリンクの押しつけがましい爽やかさを装った甘ったるい香り。
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フィンランドで暮らしてみた
気づけばフィンランド人と結婚して、ヘルシンキに暮らしてた! しかも子どもまで産んだ!
日本人の大好きな「かわいい北欧」。でも、その実態は?
暮らしてみて初めてわかった、フィンランドのちゃっかり賢く、ざっくり楽しい、意外な一面。
ゆるゆるまったり、マイペースにご紹介。
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