人気雑誌『STORY』、『Marisol』などでカバーや巻頭特集を飾ってきたモデルの亜希さんがによる「人生相談」。女として母として、モデルとして人生の荒波を豪快に乗りこなす亜希さんの言葉をお楽しみください。
◆30代女性 A子さん
海外駐在して報道記者をしてます。仕事は忙しく、毎日13時間くらい働いていてワークライフバランスに悩んでいます。
明らかに疲弊しているのに(寝坊や体調不良、業務中にキャパオーバーで泣く等明らかにおかしいってわかるはずです)、夕方から書くトップ記事を振られたりします。上司に仕事量を減らしてほしい旨相談もしましたが、人手不足を理由に丸め込まれてしまい、結局頑張ってしまいます。
コロナ禍の前は定期的に日本へ帰国し、友人とリフレッシュできていたのですが、今はそれもかなわず、息抜き方法もわからなくなっています。日本に帰りたい気持ちもありますが、将来のキャリアのことを考えるともう少し海外で頑張りたい気持ちもあるため、今の仕事は続けたいです。
仕事とプライベートのバランスの取り方や、心が疲れているときのおすすめのリラックス方法を教えていただけると嬉しいです。
(回答)バランスを取るより大事なのは「NOと言うこと」
海外勤務の報道記者でトップ記事なんかも担当してるんですね。なんてかっこいいんでしょう! 私、こんな女性に1日でいいから、なってみたいです。
バリバリ仕事をこなすキレ者で、美しくて女っぽくて、引き締まった体のためのトレーニングは欠かさず……。なんて、バリキャリな30代海外女性記者の生活をつい妄想してしまう私、東京在住50代シングルマザーです。(笑)
そんなイメージとは裏腹に、いただいたお悩みを読ませていただくと、仕事量のストレスに追い詰められている状況なんですね。でも、今の仕事は続けたいという意志も強く持っていらっしゃる。A子さんの仕事への愛や誇りも感じます。
30代って、一番エネルギーがあって全速力で走れるけれど、ちょうど長い道の途中でこの先のゴールがまだ見えなかったりする時期ですよね。ゴールが見えない長い道のりを走り続けるのって本当に疲弊します。海外勤務、しかもコロナ禍で、帰国も容易じゃないとなると、ふだん以上に孤独に苛まれるのではないでしょうか。書かれている通り、体も心もそうとうお疲れなのだと思います。打ち込みたい仕事があるのに、「ありがたい」と思えないのはとても悲しいこと。それはA子さんが一番感じていらっしゃるのではないかと思います。
A子さん、今のあなたに必要なのは、「バランスの取り方」や「リラックス方法」ではない気がします。
本当に必要なのは、自分の体と心を守るために「NOと言える人」になること。
ストレスを癒すことよりも、ストレスを受けないような強さを持つこと。ハーブティやアロママッサージよりも、そちらほうが必要なんだと思います。
明らかにキャパオーバーな仕事を上司に振られ、それを引き受けて頑張ってしまうA子さんは、おそらく仕事ができる、仲間思いの優しい人なんだろうと思います。反面、自分自身を守る強さを失ってはいませんか?
優しい人やいい人って、実は内面がとても疲れている人が多いですよね。そんな人は自分自身に対しては、優しくもなければいい人でもない。自分の体は自分以外誰も守ってくれません。結局、自分を守る強さを自分の中に持たない限り、元気ではいられないと思うんです。
若い世代から教わった「自分を守る強さを持つ」
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人生袋とじ ~亜希のお悩み相談
綺麗な生き方より、少し焦げた人生の方が愛らしい。焦げ目がついたくらいからが人生の本番! ではないか。「人生、焦げついてなんぼ!」と明るく笑う亜希さんによる、人生相談。
幾多の経験を重ねた亜希さんが生み出したのは、へこたれず、笑いに変えていく力。一人では難しくっても、人に話すことでもしかしたら少しだけ前を向けるかもしれません。
皆さんからの相談をお待ちしています。