生き方
2022年9月12日にお亡くなりになった劇作家、演出家、作家の宮沢章夫さん。小社からは『長くなるのでまたにする』『「資本論」も読む』の2冊を刊行させていただきました。宮沢さんは戯曲、小説、エッセイといろんな種類の文章を書かれてきましたが、とりわけ笑えるエッセイの虜になった方は多かったのではないでしょうか。もっと書いていただきたかったと残念な気持ちはぬぐえませんが、哀悼の意を表するとともに『長くなるのでまたにする』から傑作エッセイを抜粋してお届けします。
1 稽古場レポート ─「舞台とその周辺」
この四月(2013年)、「シティボーイズミックス」という、シティボーイズの三人(大竹まこと、きたろう、斉木しげる)と、中村有志、いとうせいこう、戌井昭人、笠木泉の舞台の作・演出をした。戌井君と笠木とはそうではなかったが、ほかの男たちとは二十数年前に舞台を一緒にやっていた。久しぶりのことで戸惑うことが多かった。というのも、そのあいだ自分の舞台もあり、その演出法や作り方をまた別の方法にしていたので、彼らのやり方とのあいだに齟齬(そご)があったからだ。
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長くなるのでまたにする
2022年9月12日にお亡くなりになった宮沢章夫さんへの哀悼の気持ちとともに、傑作エッセイを『長くなるのでまたにする』抜粋してお届けします。