10月3日、『ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界』の刊行記念第一弾として、本書第1章「プーチンの戦争・習近平の夢」に登場された小泉悠さんと峯村健司さんによるトークイベントが開催されました。
核兵器の使用を示唆するロシアの姿勢について、小泉さんは「プーチンという一人の政治家の生き残りと核の使用が天秤にかけられてしまう。だから独裁はダメなんです」と発言。
また、私たちはとかく、プーチン氏だけでなく習近平氏や金正恩氏についても、「できもしないこと、荒唐無稽なことを言っている」と思いがちですが、そのような姿勢に対し、峯村さんは「独裁者の言葉は深刻に分析しなければダメ」ときっぱり。
トークの余韻がまだ残る4日の朝、北朝鮮が発射した弾道ミサイルが日本の上空を通過しJアラート発出。衝撃を受けるとともに、独裁者をめぐる小泉さんと峯村さんの前夜の言葉が、さらに重みを増して思い起こされました。
ロシアと中国をめぐる、今後の世界情勢を見るうえで極めて示唆に富む鋭い分析から、ニュースには決して出てこない裏話まで、驚きと笑いが途切れることがなかった90分のトーク。10月18日(火)23時59分まで視聴できるアーカイブ動画を販売いたします。ここでしか聞けない濃密トークを、この機会にぜひご視聴ください。(編集部記)
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ウクライナ戦争と米中対立
2010年代後半以降、米中対立が激化するなか、2022年2月、ロシアがウクライナに侵攻。世界情勢はますます混迷を極めている。プーチン大統領はロシア帝国の復活を掲げて侵攻を正当化し、習近平国家主席も「中国の夢」を掲げ、かつての帝国を取り戻すように軍事・経済両面で拡大を図っている。世界は、国家が力を剥き出しにして争う19世紀的帝国主義に回帰するのか? 台湾有事は起こるのか? 米中関係に精通するジャーナリストが、国際政治のエキスパート5人と激論を戦わせ、これからの世界の勢力図を描き出す。