人間関係・お金・健康　3つの欲求がビジネス単価を上げる今井孝（経営コンサルタント）

「好きなことだけして稼ぐ人になろう」。そんなことができるのは、特別な才能がある人だけでしょ？　と思ったあなた、違うんです。お金に関する正しい知識さえあれば、私たちは自由に働きながら稼ぐことができます。

これまで3万人以上の起業を成功させてきたカリスマ講師、今井孝さんの『誰でもできるのに9割の人が気づいていない、お金の生み出し方』には、そのノウハウがたっぷり。オリエンタルラジオ・中田敦彦さんも「学校では教えてくれない『お金の基本知識』が学べる一冊！」とオススメする本書から、一部を抜粋します。

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人は欲求が強ければ強いほど、大きなお金を支払います。

その強い欲求とは何かというと、代表的なものとしては、「人間関係」「お金」「健康」の3つがあります。

1つずつ解説していきますね。

(1)「人間関係」に関する欲求

まず問題です。

次の2つのサービスを比較して、どちらが高い金額を出してくれそうですか？

A. ママのためのファッションコーディネート

B. 婚活のためのファッションコーディネート

やはり、Bの婚活のためのファッションコーディネートのほうが高い金額で買ってもらえます。

ママ向けのファッションコーディネートは、そこまで単価が上げられないことが分かると思います。ファッションに気を遣う方だとしても、わざわざ数万円、数十万円も出してコーディネートをお願いする人は少ないでしょう。

一方で、婚活という明確な目的があれば人はファッションコーディネートにお金を出します。結婚したい人にとっては、とても切実な問題ですからね。

「結婚したい」というのは、「人間関係」の欲求の1つです。

人は人間関係のために大きなお金を使います。なぜなら、人間関係から引き起こされる感情は大きいからです。

友達との人間関係、職場の人間関係、上司が怖い、部下が動かない、恋人が欲しい、家族トラブルがあって苦しいなど、さまざまな悩みがあり、どれも強い感情を呼び起こします。

そもそも悩みの8割は人間関係によるものとも言われています。どれも日々の生活の中で強い痛みを感じるものなので、人はお金を払ってでも解決したいと思うのです。

(2)「お金」に関する欲求

人は金銭的なリターンが見込めるのであれば、それに見合った金額を投資します。

例えば、中小企業の経営者や個人事業主がITサポートに大きなお金を支払うのは、それだけの投資対効果が得られると見込んでいるからです。

また、出世や転職のために英語が必要であれば、数十万円ものお金を払って勉強をします。後から給料に跳ね返るとしたら必要な投資というわけです。

もっと切実な例で言うと、TOEICを自腹で受験しなければならない会社もあります。一定以上の点数を取るまでずっと試験を受ける必要があり、お金もかかるし休日がつぶれてしまいます。それをなんとかしたいという強い欲求があるので、数十万円を出して英語コーチングを受けるわけです。

(3)「健康」に関する欲求

人は健康に対して多くのお金を使います。

命に係わるような病気の治療に、数十万円も数百万円もお金を使うことは想像しやすいと思います。

生存欲求というものは人間の根本的な欲求ですので、ものすごく強力ですし、その分多くのお金を使います。

また、命に別状はなくても、腰が痛ければ整体院に行き、歯が痛かったら歯医者に行きます。なぜなら、もうすでに「痛み」を感じていて、その痛みを取りたいという欲求が生まれているからです。

人は「痛み」があるとすぐに行動するのです。

このように、3つの強い欲求をご紹介しましたが、サービスの単価を上げたいのであれば、これらの強い欲求を扱えばいいわけです。

例えば、コーチングで考えてみると、

「人間関係」の欲求を扱うなら、

・婚活コーチング

・職場の人間関係改善コーチング

「お金」の欲求であれば、

・英語コーチング

・転職コーチング

「健康」の欲求であれば、

・腰痛、肩こり改善コーチング

・体質改善コーチング

というようなサービスが考えられます。そして、それぞれ欲求の強さが異なり、お客様が払ってくれる金額も異なります。