不安や心配、恐れ、執着……といったマイナスの感情は、とらわれ続けると自分の心や体を確実に蝕みます。素早く手放し、悪い方への変化を避け、軌道修正するにはどうするか。ヒマラヤ秘境で修行を重ね、サマディ(究極の悟り)を成就したシッダー・マスター相川圭子氏からのメッセージ。(『ヒマラヤ大聖者の免疫力を上げる「心と体」の習慣』より)
* * *
誰にでも、多少苦手な人や嫌いな人がいます。修行を積むと、そういう思いは消えてしまうのですが、多くの人にとっては難しいことでしょう。
過ちは誰でも犯してしまうことがあります。いろいろな人がいるのです。あなたの怒りが収まらず人を裁いて「許さない」と思ったとしても、その人が変わるわけでもありません。それどころか、いつまでも許さずにいると、あなた自身のエネルギーがどんどん食いつぶされて、免疫力が低下してしまいます。
また、宇宙のバランスを考えると、実は、マイナスのエネルギーはバランスをとるために必要です。さらに、否定的なエネルギーを持つ人がいるおかげで、「このエネルギーで行為をする人は、人を嫌な気持ちにさせるんだ」ということを学ぶこともできます。
これは世の中の成り立ちとも通じています。この世界を動かすには陽のエネルギーと陰のエネルギーの両方が必要です。エネルギーはプラスとマイナスがあって初めて活動します。否定的なエネルギーがあるからこそ、肯定的なエネルギーがわかるのです。
宇宙も地球も人体も、ポジティブ・ネガティブでバランスを保っています。そしてバランスをとって超えるのが、ヒマラヤ秘教です。そこに真理があるのです。
ですから、もしもイラッとしたら、次のように考えてみてください。
「自分のことしか考えられない、かわいそうな人だな」
「自分は、同じことをしないようにしよう」
「気づかせてくれて、ありがとうございます」
「こんな人間には絶対にならない!」と、怒りのエネルギーを燃やすのではなく、「こういう人もいるんだな。自分は気をつけよう」という慈愛の人になって相手を許しましょう。
また、嫌な相手は実は、あなたを映す鏡でもあります。相手の気になって仕方がない部分は、あなた自身が持っている悪い部分が投影されていることがあるからです。鏡の向こうの顔に泥がついているとき、いくら鏡をふいても泥は取れません。あなたについている泥を取らなければ、問題は解決しないのです。だからこそ、嫌な人に会ったときこそ、自分の中を見つめ直し、「気づかせてくれて、ありがとうございます」と感謝しましょう。
それに、あなたが大切な自分のエネルギーを消耗し、相手を責め立てなくても、人間にはカルマというものがあります。カルマというのは行為のこと。何かをすればそれは記憶され、事象が引き起こされます。よい行いをすればよいことが返ってくるし、悪い行いをすれば悪いことが返ってくる。それがカルマの法則です。だから、嫌な人のことは放っておいても、宇宙がちゃんとバランスを保つために作用します。
ヒマラヤ大聖者の免疫力を上げる「心と体」の習慣
不安な心や執着、ストレスなどを手放せば、心と体の免疫力が上がります。
・幸せは自分の内側からもたらされます
・病気になるという思いの回路を断ちましょう
・感謝の気持ちでストレスを溶かしましょう
・体調が悪い時は、少しやすみなさいという、神様からのメッセージです……他
ヒマラヤ大聖者が伝授する、健やかな人生を送るための「心と体」の使い方。