タバコを吸わない、宝くじを買わない、食事はワリカンにせずおごる、引き出せない口座を持っている、いつもニコニコしている……。公認会計士の平林亮子さんによれば、これらはすべて「お金持ち」に共通する習慣だそう。そんな平林さんの著書『お金が貯まる5つの習慣』(2010年刊)には、私たちもマネできる「お金が貯まる習慣」が盛りだくさん。その中からいくつかご紹介しましょう。
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投資にならないお金は使わない
お金持ちは時間は有限であるといったリスクを回避するために投資をすると前章で説明しましたが、だからといって、常に「投資をしなければ」と意気込んでいるわけではありません。
お金を使うときはいつも投資目線でいる、逆にいえば、投資にならないお金は使わないのです。理解できないリスクのあるものに投資をしようということではなく、ときには、貯めたお金をそのままに、守っていることもあります。
そうすれば、次に動くべきときに、迅速に動くことができますからね。
リスクを回避することが一番大切なので、うまい儲け話に乗ってまでお金を増やそうとはしません。それは「浪費」です。リスク回避を原点とすることで、攻めと守りのバランスをとることができるのです。
そうはいっても、ついつい後悔するようなお金の使い方をしてしまうのが人間ですよね。これはお金持ちでも同じです。いや、お金持ちになればなるほど、浪費の危険性は高くなります。財産が何億円もあったとしたら、「100万円くらいどうってことないな」と感じる可能性が高くなりますからね。
でも、浪費癖がつくのは危険です。たとえば1億円持っていたとしても、100万円の衝動買いを100回繰り返したらお金がなくなります。お金があってもなくても、「浪費をしてはいけない」ことに変わりはないのです。
意志の力に頼らない仕組みをつくる
一方で、ついついお金を使ってしまうような精神的な弱さをコントロールすることもなかなか難しいものです。欲望を抑えるといっても限界があるでしょう。魔がさすことだってあります。
お金持ちは、人間の意志がとても危ういものであることを自覚しています。「本当にそれは必要か」という問いかけを繰り返しながら、欲望のコントロールをしていますがそれにも限界があります。
そこで、彼らは、意志の力に頼らない方法を考えるのです。つまり「使うべきときだけ使う」仕組みを作るわけです。具体的には「お金を簡単に使えなくなる」仕組みを作るのです。
たとえば、引き出すことのできない銀行口座を作ることもその1つ。ATM用キャッシュカードを作らなければいいだけのことですから簡単です。そのうえ効果抜群。窓口へ行かなければお金が引き出せないとなれば、面倒ですからあんまり使おうと思いませんよね。意志が弱くても「必要なとき」しか使わなくなります。
限度額の低いクレジットカードを作るのもいいかもしれません。限度額の高いカードを持ち歩かないというだけで、浪費の抑制効果はあります。
お財布に大金を入れていても、必要なとき以外にお金を使わないようコントロールする力を持っている一方で、意志の力に頼ることなく実行できる浪費を阻止するための仕組みを作る。お金持ちは無理をしないで済む方法を作り出すのです。
お金が貯まる5つの習慣
タバコを吸わない、宝くじを買わない、食事はワリカンにせずおごる、引き出せない口座を持っている、いつもニコニコしている……。公認会計士の平林亮子さんによれば、これらはすべて「お金持ち」に共通する習慣だそう。そんな平林さんの著書『お金が貯まる5つの習慣』(2010年刊)には、私たちもマネできる「お金が貯まる習慣」が盛りだくさん。その中からいくつかご紹介しましょう。