方眼メモを使う、ペンの色は基本2色、メモは3列で書く……。40代半ばから、たった1年で「記憶力日本チャンピオン」になった池田義博さん。著書『記憶力日本一を5度獲った私の奇跡のメモ術』は、「メモをとっても忘れてしまう」「仕事の効率が上がらない」「集中力がない」「いいアイデアが浮かばない」といった悩みに応える、独自のメモ&ノート術がつまった一冊です。そんな本書から、効果てきめんのノウハウをいくつかご紹介しましょう。
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「先延ばし」を防ぐためには?
学生時代を含め、仕事でもプライベートでも文章をアウトプットしなければならない機会は結構あります。
論文、報告書、企画書、ブログ等々。
いつでもすぐに取りかかれればいいのですが、なかなかそうはいかないものです。
いざ、取りかかろうとしても、なんとなくやる気が起こらず、後回しにしてしまった経験がある人もいるでしょう。
そこにはもしかしたら内容の完璧さを求める心理がどこかで働いているのかもしれません。
しかしどんなに優秀な人でも一回で完璧な内容に仕上がるわけではありません。
何回か修正、削除、加筆などを行って段階を踏んで満足のいくレベルに仕上げるのです。
まずは何はともあれ、とにかく一度めのコンテンツを仕上げることが一番重要なことなのです。
とはいえそれでも書き始めることにとまどう人がいるかもしれません。
そんなときに利用できる脳の仕組みがあります。
脳のなかには「やる気」を生み出す側坐核という場所があります。
ここの細胞が刺激を受けるとやる気が生まれるのです。
ですがこの場所はあまり反応がよくないため、何らかの方法で刺激を与えてやる必要があるのです。
「側坐核」を刺激する唯一の方法
その一番手っ取り早い方法が「とりあえず作業を始めてしまう」ということなのです。
文章の場合は文字を書き始めてしまう、パソコンに入力を始める、ということです。
たぶん皆さんにも経験があると思うのですが、最初はあまり乗り気ではないことでも始めてしまったら、徐々に気分が乗ってきて、気がついたら夢中になっていたことはありませんか。
これも、側坐核が刺激を受けた結果なのです。
このように側坐核は「字を書く」「パソコンに入力する」「考える」というような実際に体を動かしたり、頭を使ったりすることにより刺激を受けるのです。
そして側坐核が刺激を受けると脳のなかでやる気を生み出す神経伝達物質が発生するというわけです。
しかしとにかく始めたのはいいけれど、スタートダッシュのペースを長い間キープするのは結構大変です。
そこでスタートしてどれくらいまでの時間をとりあえずがんばればよいのかの目安を紹介しておきましょう。
アメリカの心理学者レナード・ズーニンが提唱している時間はスタートしてから4分間です。
何かを始めるときにはスタートしてから4分間で調子の波に乗ることができれば、その後、楽に作業を進めることができるという法則です。
ですから書き始めてからの4分間はやる気というロケットを軌道に乗せるまでのブースターなのだと割り切って、組み立てや流れなどの細かいところにはこだわらず動き続けた方が結果的には効率よく質のよいコンテンツ完成に結び付くのです。
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記憶力日本一を5度獲った私の奇跡のメモ術
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