「日本一、丁寧な仕事をする会社」をモットーに運送業界トップクラスの売り上げを誇る、池田ピアノ運送。常識を覆す施策を次々に取り入れ業界のイメージを一新してきた同社社長・池田輝男氏が、どんな業界でも通用するビジネスの絶対法則を紹介する書籍『「丁寧」なのに仕事が速い人の習慣』より、一部を抜粋してお届けします。
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はじめまして。本書を手にとっていただき、ありがとうございます。私は関東にある「池田ピアノ運送」という会社の社長を務めております。
文字通り、お客さまのところへピアノを運ぶのが主な仕事です。どちらかといえば、“専門的な仕事”という印象を持つ方が多いでしょう。
ところが、そんな私たちの会社に「ぜひ話を聞かせてほしい」というビジネスパーソンが、今や全国からやってきます。
それも同業界からだけではありません。さまざまな業種の会社から、売上を上げたいという営業の方や、優秀な社員を育てたいという管理職の方などが大勢、私のところを訪ねてくださるのです。
一体それはどうしてか?
その理由こそ、本書でお伝えしたい「丁寧な仕事」なのです。
「丁寧な仕事」とは、製造だろうが、営業だろうが、経理だろうが、企画だろうが、どこの部署でも必要とされることだと思います。
しかし、何をもって「丁寧」と定義するのか? その基準は実のところ曖昧で、ほとんどの会社が、単なる精神論になっているでしょう。
これに対して、私たち池田ピアノ運送は「日本一、丁寧な仕事のできる会社」になろうと、徹底的な追求を試みたのです。そのアプローチは、仕事のやり方はもちろんのこと、お客さまを前にしたときの所作やコミュニケーション、事前準備の仕方、お客さまから「丁寧」と思われた仕事を普遍化するシステムづくりや社員教育など、多岐にわたりました。
その結果、私たちがピアノの運送に行くと、「そこまで丁寧にやってくれるんだ! この会社はすごい!」と、お客さまが感動してくださり、リピートや他のお客さまの紹介につながるということがどんどん起こっていったのです。今や私たちの会社はピアノだけでなく、精密機器や電化製品など、さまざまな「貴重なもの」を運ぶ会社へ拡大し続けています。
だから確信をもって、私は皆さんに知っていただきたいといえるのです。
お客さまを感動させるほどの「丁寧な仕事」ができるようになれば、驚くような変化が次々と起こります。
たとえば私たちの会社では、取引先の大手企業さまのほうから時代に沿った価格の値上げを打診してくださるということがありました。また、東南アジアから来た研修生が、「このノウハウをぜひ自国に伝えたい」と涙を流しながら帰っていったこともありました。
さらに、ピアノ運送会社の社長をしている私が、こうして本を書く機会までいただいたのです。これ以上の奇跡があるでしょうか。
私が皆さまにお伝えしたいことは決して難しいことではありません。「丁寧な仕事」がどういうものか。本書を通して、その素晴らしさを知り、自分の仕事に活かしてくださったらと心から願います。
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この続きは書籍『「丁寧」なのに仕事が速い人の習慣』でお楽しみください。
「丁寧」なのに仕事が速い人の習慣
運送業界トップクラスの売り上げを誇る、池田ピアノ運送。「日本一、丁寧な仕事をする会社」をモットーに、常識を覆す施策を次々に取り入れ、業界のイメージを一新したことでその地位を築きました。同社社長・池田輝男氏の最新刊『「丁寧」なのに仕事が速い人の習慣』では、具体的にどのような改革を行ってきたのかを大公開。どんな業界でも必ず通用する、ビジネスの絶対法則は必読です。