セックスレス化が進んでいるといわれる日本人カップル。性の悩みはなかなか人に相談できないものですが、そんなときあなたを助けてくれる一冊があります。半世紀以上、5000人の女性と向き合ってきた「AV界の生ける伝説」、代々木忠監督の『生きる哲学としてのセックス』です。真のオーガズムとは何か、精力増強には何がキクのか……。性に悩むすべての男女へ捧ぐ本書、その中身をこっそりご紹介します。
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「社会性」を脱ぎ捨てよう
男女問わず思考を捨てるというのは並大抵のことではない。人はみな社会の中で生きている。社会の中で生きている限り、世間一般の常識に従い、さまざまな制約に縛られることになる。つねにそういう状態にいれば、セックスでも思考がつきまとうのは当然かもしれない。
しかし、これまでも述べたように、思考を落とさなければいいセックスはできない。「こんなこと、恥ずかしい」「こんなこと言ったら、人格を疑われる」という羞恥心や見栄をかなぐり捨てて、本気で「恥ずかしい自分」にならなくてはいけない。セックスでは、ふだん身につけている「社会性」を脱ぎ捨てる必要があるのだ。
では、どうすれば自分の中の社会性を脱ぎ捨てることができるのか。第一章でもふれたが、相手の目を見つめながら、社会的に取り返しのつかない、下品な言葉を言うのである。
「私の濡れてるオマンコ、見て、さわって!」
「私のオマンコ、ぐしゃぐしゃなの。舐めて!」
僕が現場で女の子にそれを言えというと、「恥ずかしくて言えない」と言う子が少なくない。そんなとき、僕はたたみかけるように言う。「でも君は今、恥ずかしいことをしているんだろ。それを言葉に出して言うんだよ」。
僕に促されて口にすると、彼女らはどんどん感じ始める。「濡れてるオマンコ」と言葉にすることによって、快楽中枢が刺激され、自分の中の「いやらしさ」がいっそう増幅していくからである。
言葉だけで「イク」こともある
ただし、単なるセリフとして、あるいは人から言えと命令されたから言うのでは、快楽中枢は刺激されない。「恥ずかしいことを言わされている自分」という猥褻感では、思考による快感と何ら変わらない。
恥ずかしい言葉を言うのは、言葉で猥褻感を作り出すためではなく、自分の中にすでにある「こんなに濡れている」という現実を、言語化することによってより膨らませていくためである。
一方がこういう言葉をどんどん言い、相手もそれに応えて返していくと、互いに高まり、一体感が増していく。一体感がより強まれば、それだけオーガズムに達しやすくなる。
実際「オマンコ、舐めて!」と目を見て言える女の子に、僕が「ベロベロ舐めるよ。いっぱい汁を吸ってもいいかい!」「硬いのが入っているだろう!」などと返しながら本気になってやりとりしていると、セックスしていないのにその言葉だけでイッてしまう場合もある。
社会性を脱ぎ、思考を落とすには、互いに見つめ合い、言葉でやりとりすることが大事なのだ。
とはいえ、これが言えないという男は案外多い。だからできれば、女性からすすんで言ってもらえるとありがたい。好きな女性から見つめられ、恥ずかしい言葉で導いてもらえば、多くの男は自信がつき、セックスでも仕事でも全力でがんばれるようになるはずである。
女性のみなさんには、パートナーのために、積極的に社会性を脱いでいただくことをお願いしたい。
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生きる哲学としてのセックス
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