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日本脱出のための語学

2023.04.03 公開 ポスト

ワーホリに行く人、必読!常連さんから$100のチップをもらう方法神山その香

「海外で働いてみたい!」そんな人におすすめなのが、ワーキングホリデー。働きながら旅行や就学も認められている貴重な制度です。ようやく海外にも行けるようになったし、「日本より稼げる」と、ワーホリへの関心が高まっているそうです。でも現地で理想の仕事を見つけるのはそんなに簡単ではないし、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性も…! 学生VISAとワーホリを利用して、最近までオーストラリアに滞在していたライターの神山その香さんに、失敗しない仕事の選び方と、稼ぐコツを教えてもらいました。

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(写真:iStock.com/anyaberkut)

レジュメは渡してからがはじまり

ワーホリを利用する人の多くが、日系企業ではなく、ローカルジョブ(現地の企業やレストラン)で働くことを目標としているはず。

必然的に英語を使う環境になるから英語力が伸びるのはもちろん、なんといってもローカルジョブはお給料が良い。まずは、私が経験したローカルジョブに就くまでの道のりからお話しします。

 

ローカルジョブに就くためには、まず「レジュメ」と呼ばれる履歴書がポイント。そしてこのレジュメは、中身よりも行動力が大切です。

雨の中、お目当てのお店まで歩いて行って、入り口で「マネージャーはいますか?」と声をかけて、たまたまそこにいたアルバイトの人に「OK、渡しておくね」と言われたら……? 机に積まれた何枚かのレジュメの1枚になり、ビショビショになって帰るだけ。だから、レジュメはなるべくマネージャーに直接渡しましょう。採用するのは、基本的にマネージャーなのでマネージャーに印象を残しておくことが重要です。

人気のカフェとなると、お客さんの中に混じってレジュメを渡すことも。たくさんのお客さんがいる中、「レジュメを渡しに来ました!」とレジで渡すことは初めは勇気がいるけれど、2~3回もすれば慣れてくるのでローカルジョブをゲットするためにはどんどん挑戦すべき。

そして、レジュメを渡したお店には何度もしつこく会いに行きます。今日渡したら明後日、来週ととにかく足繁く通う。このとき、ただお店に行くだけではなく、「Do you remember me? この間レジュメを渡したんだけど……」と声をかけることが大切。そのうちに顔を覚えてもらい、会話をするようになったら採用までの距離はグッと近づきます。

レジュメなんて、白い紙に文字が書いてあるペラペラの1枚で、見た目はほぼ同じ。だからその分、行動力で自分の存在を示していく必要があります。レジュメは渡して終わりではなく、渡してからがはじまり! 何度もしつこく粘り強い人がローカルジョブを手に入れられる!

ちなみに、私はより印象をつけようとレジュメに自分の顔写真を入れたこともありましたが、当時の語学学校の先生からは「何に悪用されるか分からないからやめた方がいい」と注意されたので、顔写真は入れないで!

「何かあったらお前のせいだからな」と脅され、泣く泣く辞退

レジュメが通ったら、次はトライアル。ある時、しつこく通ったカフェのマネージャーから、別店舗なら募集をしている、とついに念願のローカルジョブのトライアルの話をもらいました。トライアルとは無給で2~3時間実際に働いてみて、その人の実力を見るもの。いかに自分が動けるか見せつけるようにとにかく一生懸命やろう! このときのトライアルの結果は合格。しかし、トライアル後に最低賃金より低い時給であることが判明し、残念ながら諦めました。なるべくトライアル前に時給について確認しておくと、余計な時間もストレスも減らすことができるでしょう。

 

その後、私は足繁く通ったオーガニックスーパーで「Duty manager for closing」という比較的大きなスーパーの締め作業と金庫管理を一人でするという仕事のオファーを得ました。やっときたローカルジョブ採用のチャンスに嬉しくて即答したけれど、イタリア訛りの男性マネージャーに「何かあったらお前のせいだからな」と指を指され、果たして本当に自分にできる仕事なのだろうか? と不安になり、結局始まる前に辞退することに。電話越しにめちゃくちゃ怒鳴られた挙句、ドキドキしながら「辞退します」とメールすると、「No problem.」と返信が一言。この仕事をゲットするために旅行もキャンセルしていたので、キャンセル代$1,500だけが残った……。ただ闇雲にローカルジョブだからととびつくのではなく、ちゃんと自分の身の丈と英語力に合った仕事内容かどうかも当然だけど大切だと痛感しました。

徹底的にメモし続け、$100のチップをゲット

最終的に、私のワーホリ生活では大好きなシドニー発祥のレストランで働くことができました。このお店、実は冒頭でお話しした雨の中レジュメを渡しに行ったお店です。その後、何度か他の支店もアタックして、ようやく面接のチャンスをゲット。面接では、「お皿を3枚持てる?(片手で2枚、もう片手で1枚)」の質問に、「No, but I can try and I will!(やったことないけど、挑戦してきっとできる!)」と力強く笑顔で答えたら、「ミスしてもその笑顔で乗り越えられそうね」と採用してもらえました。英語力や実力も大切だけど、笑顔とやる気のアピールも忘れずに!

レストランの上司、同僚と

採用されてからすぐは、週2~3のシフトが続き、給料が家賃を下回り、このままだと生き残れないとマネージャーに直談判。お給料を稼ぐには、シフトに入れてもらうこと。シフトに入れてもらうには、実力をつけること。そのうちにマネージャーに実力を認めてもらえると、週2だったシフトは週6となり、貯金ができるほど稼ぐことができました!

 

どうやって実力をつけたかというと、常連さんやクセの強いお客さんについて常にスマホでメモしました。本人もしくは同僚から名前を聞いて、まずは名前を呼んで「Good morning」なり「How are you?」なり挨拶する。そして、その人がいつも何をオーダーするのか、どんなこだわりのカスタマイズをするのか、外見上の特徴や毎週何曜日の何時に来るのかなど事細かにメモしました。その人が注文する前にもうオーダーを通しておくこともしばしば。料理の中に異物が入ってしまった時もメモに残して、次回来てくれたら改めてお詫びできるようにしたり、接客を褒めてくれた夫婦に言われて嬉しかった英語の文章もすべてメモ。

そうすることで、ただのお客さんではなく、一人の人として接客することができたし、相手にも自分を覚えてもらうことができたので、会話のネタや中身も膨らみました。

 

そんな私のワーホリ最終出勤日は偶然にも自身の誕生日と重なりました。飲み物だけ飲みに来たという常連さんが、「Happy birthday」のメッセージとともに$100ものチップをくれたのです!!!

 

以上、時に笑い、時に泣いた私のワーホリで体験でした。

これからワーホリを利用して海外で働こうと思っている人の参考になれば嬉しく思います。

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日本脱出のための語学

海外で働くことが「夢」だった時代から、いまや切羽詰まった「現実」に。円安が長引き、賃金も上がらない低迷日本を飛び出し、海外で出稼ぎする若者も出てくる昨今、必要なのはやっぱり語学。日本をいつでも脱出できるくらいの本気度で、語学を学び直し!

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神山その香

1991年東京都生まれ。女子栄養大学卒業後、大手食品メーカーに就職。オーストラリアへ留学するために退職し、学生VISAとワーキングホリデーVISAを利用して2年間、シドニーで過ごす。現在はグルメライターとして、日本人が知らないオーストラリアの食や観光情報を発信している。人生のモットーは「LIVE to EAT ~食べるために生き、食べるために働き、食べるために動く~」。VERYモデルで姉の神山まりあさんのInstagramにもたびたび登場し、姉妹ショットが話題に。

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