「不穏」に連れてってくれる犬 -『クリムゾン・ピーク』惑星シベル

映画と犬好きの漫画家・惑星シベルによる、映画に出てくるグッドな犬（略して“グッ犬”）をレビューするコミック・エッセイ！

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こんにちは～！　惑星シベルです！

本日の作品は、ギレルモ・デル・トロ監督の『クリムゾン・ピーク』です！

2016年公開の作品です！　不穏ですねえ～！　こういう不穏な映画、好きです！

そして不穏な映画に出てくる犬の意味深さときたら……たまりませんな！

今回のグッ犬もなかなかの意味深ぶりでした……！

犬種はなんと、パピヨン～！！！　映画を見ててパピヨン出会うの稀な気がします！

テンション上がりました。尻尾が噴水みたいで可愛いです……。

名前は出てこなかったです……が、絶対に名前はあったと思うんですよね。

 

主人公イーディスが父を亡くして、恋人トーマスと結婚し彼の屋敷で暮らすことになります。

その屋敷がまた……広大な土地にぽつんとある大きなお屋敷……。見るからに不穏な感じの……。

とても美しいんですが、いかにも幽霊がでそうな佇まい。

そこにイーディスが初めて足を踏み入れる、まさにそのとき！！

広大な土地のどこからともなく犬が吠えながら走ってくるんです！！　ちょっと汚れたパピヨン！

どこから来た？？？？？？？？？

この犬、首輪をしているんですよね。迷子かしら、ということで、

イーディスが飼ってもいいか聞くと、君の好きにしていいと苦笑いするトーマス。

トーマス、何か知ってるな？

犬、初めてきた場所とは思えないほど迷いなく屋敷の奥に走っていきます。

自由だなあ～～～～～！！！！（と、最初は思いました……。）

すると、いかにも犬用の赤いボールを持ってくるんです。

イーディスも不思議がっている……。偶然見つけたのだろうか？　それにしても犬の動きに迷いがない。

 

このあと、トーマスの姉ルシールも登場。

真顔で「なぜ犬が？」の一言。こわ……。なんか、こわ。

（旦那と、この旦那の姉と3人で暮らしていくの気まずいなあ。）

登場人物で犬に優しいの、イーディスだけです。

 

犬、ボール遊びが好きらしく、風呂に入っているイーディスにボールを持ってきます。

かわいいねえ！！！

しかしボールを遠くに投げてやると……！　ボールを追いかけて見えなくなった犬の方向から……

 

亡霊が……。

 

カーッ！　またなんていい活躍をするんだ犬……！！！　次にくる不穏に視線をしっかり連れてってくれて……。

他にも不穏にご案内してくれるシーンがあります。深夜……犬がいると思った扉を開けると……そこには犬ではなく……！！！　みたいな。

 

後半で真相が明らかになっていくんですが、過去にトーマスとルシールは二人で母親を毒殺していたらしく……。イーディスが見つけた生前の母親の写真、その膝の上にはパピヨンが！！！！

しかもボールも！！！　元々この屋敷の犬だったんだ！　どうりで！

なんと、ルシールの指示でトーマスが遠くに犬を捨ててきたらしいんですが、自力で戻ってきたようだ……。

犬の帰省本能を舐めてはいけない！！！！！

 

ラスト、悲劇の連発なんですが、犬が一所懸命吠えます！　しかし吠えてる犬、ルシールに捕まります。。。

捕まってどうなったのか……？　わかりません！！！！！

その瞬間が、犬を確認できる最後のシーンでした！！！（どうなったのか考えるはやめておこう！）

本日の犬《名前不明のパピヨン犬》のグッド・犬・ポイント

ツンと上がっている小さい鼻。

ちょこちょこ歩数が多め。

噴水のような尻尾！！！