発売からわずか1ヵ月で20万部という話題のベストセラー『夢と金』。金が尽きれば、夢も尽きる!現代日本人の全てが、読まずに通り過ぎてはいけない一冊を、本人自ら深堀り!
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(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)
「お金を貰ったら、とにかく貯金しろ」「借金はするな」が多くの日本人の価値観
というわけで今日も最新刊『夢と金』の深堀りをしていこうと思います。
Voicyで『夢と金』の深掘りをするようになってから、「息子と一緒に聴いています」とか「娘が食いつくように聴いています」という声が本当に多くなったので、そのあたりを意識しながらお話ししようと思います。
今日は『夢と金』の196ページの「お金のイロハ ~借金は悪いもの?~」をピックアップしていきたいと思います。
ここで書いたこと(食洗機の話)の説明は、以前の『毎週キングコング』(親子で学ぶ とっても大切なお金の話)で話したので、詳しくはそちらを観ていただくとして、ここでは「良い借金」と「悪い借金」についてお話ししたいと思います。
今、この放送をお子さんが聴いてくれているなら、そのお子さんに向けてお話しさせていただきますが、この国で生きる以上、多くの大人はあなたに「貯金しろ」と言うと思います。
「お金を貰ったら、とにかく貯金しろ」と。
そして「借金はするな」と言うと思います。
これが多くの日本人の価値観です。
ここで少し「言葉」を整理したいと思います。大人の皆様の再確認がてらお付き合いください。
お金の使い方は基本的には4つです。
「貯金」と「消費」と「浪費」と「投資」です。
「貯金」というのは、お金を預けること。預ける機関によっては「預金」と言ったりもする。
「消費」というのは、生活していく上で欠かせないモノにお金を使うこと。家賃とか食費とか。
「浪費」というのは、贅沢や無駄な出費のこと。
「投資」というのは、リターンが見込まれるものにお金を使うこと。
この4つに加えて「借金」というものがある。これはその名のとおり、お金を借りること。
借金には「良い借金」と「悪い借金」がある
これらの言葉に対して、日本の大人はどんなイメージを持っているか?
言い方を変えると、日本の大人が子供達に植え付けている価値観はどんなもんなのか?
大体の場合、「貯金=良い」「消費=仕方ない」「浪費=あんまり良くない」「投資=怖い。あんまり良くない」「借金=絶対に良くない」といったところです。
だけど、お父さんお母さんには申し訳ないけど(子供の手前、立場が無いんだけど)、その考えは間違っていて、たとえば「貯金」にしても「良い貯金」と「悪い貯金」があって、「借金」にしても「良い借金」と「悪い借金」があるのよ。
なので、「『借金』をしちゃいけない」わけじゃなくて、「『悪い借金』をしちゃいけない」んです。
「じゃあ、悪い借金って何なの?」というところなんですけども、例外もありますが、基本的には「消費に使う借金は良くない」です。
「家賃を払う為に借金する」とか。
たとえば10万円の家賃を払う為に「10万円」を借りたとするじゃない?
それで家賃は無事に払えるけど、借りた10万円は返さなきゃいけない。
ただ、その時、ちょっと多めに返さなきゃいけないんです。
たとえば10万5000円とか。
そうすると5000円マイナスになるでしょ?
なので、基本ルールは「借金したお金」というのは“増えること”に使わないといけないんです。
お金が増えることにお金を使うことを「投資」と呼ぶんだけど、「良い借金」というのは「良い投資」に使う借金を指します。
こういう感じで、「良い借金」と「悪い借金」というのは、借りたお金の使い道で違ってくるんですね。
これ、小学校で教えてあげてください。
お金持ちは、投資に使う借金は「得」、「貯金がある」状態を「損」だと考える
そんなこんなで、今日のタイトルの『お金持ちは積極的に「借金」をする』です。
これ、ちょっと気になるよね?
「え? お金持ちってお金を持ってる人のことでしょ? なんで、お金を借りるの? 自分のお金を使えばいいじゃん」と思う人がいるかもしれない。
これ、全員が全員じゃないので言い切れないんですけども、お金持ちが持っているのは「お金」じゃなくて「資産」だったりするんです。
別荘とか、土地とか、株とか。
「じゃあ、お金は何に使ってるの?」というところなんですけども、彼らの「お金」は「お金が増えること」に使われているんです。
「投資」ですね。
なので、意外と手元にお金が無かったりするんです。
持ってるお金はほとんど「投資」に回しているから。
だけど、社会的信用はあるので、銀行からまとまったお金を借りることができるんですね。
銀行から、まとめて10億円とか借りたりしているんです。
そして、「その10億円を全て投資にまわして、15億円を生んで、その後、銀行に10億円チョットを返す」というようなことをしている。
あまりにも極端な例だけど(実際はこんなにサクサク進まないよ)、この場合だと、このお金持ちは、手元に10億円があったら、15億円を作れるわけじゃないですか?
ということが分かっているから、毎月100万円ずつ貯金して、1000ヵ月後に10億円を貯めて、そこで投資するぐらいなら、今、10億円を借金して、その10億円を使って、今、15億円を作って、今、銀行に10億円チョットを返した方が得なんです。
お金持ちが、お金持ちなのに借金をする理由はコレです。
持っているお金は「投資」に回して、手持ちのお金が無いから「借金」して、それも「投資」にまわす。
つまりお金持ちというのは、投資に使う借金は「得」だと考えているし、「貯金がある」という状態を「損」だと考えている。
ここはメチャクチャ大事なポイントなので、是非、親子で話し合ってみてください。
最新刊『夢と金』は、生きる上で全員が必要になってくる「お金の知識」について書いています。読んだ後は、是非、大切な人、守りたい人に贈ってあげてください。
(撮影:イシヅカマコト)
※このコーナーは、西野亮廣の公式ブログより転載しています。(一部修正アリ)
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キングコング西野が自ら『夢と金』解説
発売わずか1カ月で20万部を突破した、話題のベストセラー『夢と金』。
著者は、キングコング西野亮廣。絵本、映画、ミュージカル、歌舞伎…と日々エンタメを生み出している一方で、ビジネスモデルも構築し、圧倒的な実績を残しているという唯一無二の存在が、自らの経験から得た知識を、余すところなく、一冊に書き切った!
まさに、現代日本人の全てが読まずに通り過ぎてはいけない一冊を、本人自ら解説。
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