人気占い師、真木あかりさんの新刊『2023年下半期 12星座別あなたの運勢』(6月30日発売)より、全体運をご紹介します。
恋愛運と仕事運、月ごとの運勢は電子書籍版でご覧ください。
全体運
人生を創造する。喜びを愛する。
2023年下半期、やぎ座の人々は「創造」と「愛」にスポットライトが当たるかたちで、夏から冬にかけての日々を過ごすことになっています。「何も作っていないぞ」「愛は特に求めていないんだけど」という方もいらっしゃるかもしれませんが、双方に共通するのは「自己表現」である、ということをおさえていただくと、この時期の運を活かしやすいのだろうと思います。
「創造する」というのは、自分のなかにあるもの、考えてきたことを形にする行為です。たとえば絵を描く、小説を書く、楽器を演奏するといったクリエイティブな趣味から、料理やファッションといった生活に密着したこだわりも、「創造」のうちです。写真に撮ってSNSにアップしたり、手料理は人に振る舞ったりするのも素敵です。もっとミクロな視点でいえば、「会議で自分の意見をはっきり言う」「自己紹介にこだわってみる」なんていうのも、自己表現つながりの創造的行為ですね。あなたの個性を発揮できそうなのは、どんなことでしょうか。
この時期は、個性を発揮すればするほど人気運が高まり、注目を集めることになります。あなたが注目を集めたいかどうかはわかりませんが、注目される人というのは、いわゆる“旬の人”。あなたの個性が好意的に受け止められやすく、その分だけチャンスも集まりやすくなります。ただ、物事は良い面ばかりではありませんで、ネガティブなこともそれはそれで悪目立ちしやすくなります。たとえば、クラスのみんなでふざけていたら(突然の学園もの設定)、なぜかひとりだけ先生に呼び出されて叱られる、という感じですね。やぎ座のあなたであれば、普段から節度ある行動をとっておられるはずですから、心配ないでしょうか。後ろ暗いところがない限りは、人間関係もスムーズなものとなるでしょう。前向きに考えていけると素敵です。
愛においては、「あなたが好きです」というのはもっともピュアな、心の底からの自己表現です。よって、この時期の管轄になります。端的にいえば好きな人ができたり、素敵な恋をしたりする人は多いでしょう。いわば「主役」になれるときですから、ラブストーリーの主人公のようにドラマティックな経験をする人も。自分から行動を起こすことで進展が得られる時期ですから、幸せになるつもりでしっかり動いていきたいところです。
占星術的に細かいことを申し上げるなら、ここで上昇する恋愛運は、結婚を含みません。結婚に至るのは、また別の星回りのときなのです。もちろん、この時期のやぎ座が1人も結婚しないなどといったことはありませんし、スピード婚の可能性がまったくないわけでもありません。結婚が禁忌の時期、ということでもありません。ただ、もし「パートナーとはラブラブだと思うけど、全然結婚の話が出ないなあ。大丈夫かな」などと心配になったときは、「今は、一瞬一瞬を充実させてこそ、結婚へとつながっていくときなんだ」と思ってみませんか。この先もふたりで同じ道を歩むことを前提に、ふたりの今を楽しむ。お互いがいる夏を、笑い合える秋を、寄り添える冬を、楽しんでいく。絆というものは苦難を乗り越えたり、何かを誓ったりするからできるばかりではなく、こんなさりげない日常のなかでも作られていくのだと思います。
自分という人間には何があって、どう出していくのか。そうした意味では、2023年下半期のやぎ座は人によって仕事が発展したり、恋愛面で印象的なことが起きたりと、まなざしの先に何があるかによって、起こることがまったく違うのだろうと思います。
仕事運、恋愛運はそれぞれの項目で詳しく書きます。ここであまりたくさん書いてしまうと、恋愛運のページが3行で終わってしまったりしそうなので……というのは冗談ですが、恋愛運についてはこの時期のちょっと気になる星回りも併せて読みたいので、ここまでにしておきましょう。
創造にせよ、愛にせよ、運をビシッと効かせていくための最大のポイントは「ときめくこと」です。ドキドキ、わくわくして、なんなら寝るのも忘れていた! くらいにハマれることが大事です。たとえ真剣にやってみたいことであっても、そこにときめく要素がゼロだとしたら、それなりの結果に終わるでしょう。「人気だからやってみたい」も「流行ってるから欲しい」も、決して悪いことではありません。ただ、運がブーストをかけるのは「やってみたらハマって夢中になれた。自分なりにアレンジして、もっと楽しもう」という「創造」の部分なんですね。愛においてもそう。「ほかにいないし、この人でいいか」と選ぶ恋は、さほど大きな喜びは生みません。その人のことを考えるだけでドキドキする相手こそが、自己表現の対象者になり得るのです。いい関係をどう維持するか、仮にマンネリになったら、どう愛を維持していくか。創造的な解決をはかることで、追い風が吹きます。
ドキドキつながりでいえば、レジャーや投資といったものも、この時期におすすめのアクション。開運するつもりで、夏のレジャーを計画してみるのもいい選択となるでしょう。まあ投資のドキドキはちょっと心臓にくるもののような気がしますが……。どうせなら「儲かって儲かってどうしよう」のドキドキにしたいですよね。
ただ、好調な時期ではあるのですが、若干「気が大きくなる」傾向もあります。タガが外れたような楽しみ方、勢いと思いつきでの投資といったものは、それなりに勉強代がかさみそうですね。あなたはそこまで軽率な方ではないと思いますが、テンションが上がれば多少はワッとなってしまうかもしれません。その点は、ちょっぴり注意しておけるとよさそうです。
未知の分野に目を向け、学び続けること。
特に7月、8月のお話になりますが、知的好奇心が非常に高まっていく方が多いはずです。実際に、たとえば社会人大学院で研究をスタートしたり、「見たことのないものを見てみたい」と旅に出たりしたくなるときなのです。折しも夏休みですから、海外旅行や遠方への長旅を計画してみるのもいいですね。一方、物理的な旅とは少し異なるのですが、脳内の地図を広げるようにして、理想や信念を磨き上げる人もいるでしょうか。いずれのケースでも、「役に立つ学びばかりを重視しなくてもいい」ということを、覚えておいてください。「それをやって、何のメリットがあるの?」などというつまらない質問は、紐でぐるぐる巻きにして燃えるごみの日に出してしまって大丈夫です。「どう生きるべきか」「何をもって、人生をまっとうしたと言えるのか」などという、正解のない理想を問い続けるのがこの季節なのです。
何もかもがスピードアップしていく世の中、いいことはたくさんあります。検索すればたいていのことは古今東西の情報をすぐに調べることができ、通販サイトは翌日にはモノを届けてくれたりします。AIに質問すれば、すぐに“それっぽい答え”が返ってきもします。ただ、こうしたスピード感に頼らないほうがいいものもあります。たとえば理想とか人生の意味といったものは、自分で見つけて自分で理解を深めていくしかなく、たいていの場合は時間がかかります。簡単にわかったつもりになどならないほうがいいですし、そもそもインスタントに理解することにはあまり意味がないのですよね。
ここでじっくりと自分の問いと向き合い、未知のものへの探究心を持ち続けることは「世の中にも、他人にも振り回されない力」をやしなうことにつながります。自分がどう生きるべきなのか、ブレない軸を持った人は強いのです。
冥王星、最後の旅
「破壊と再生の星」と呼ばれる冥王星は、2008年からやぎ座に滞在しています。……と、もうなんだか文面からして怖いですね、「やぎ座が破壊と再生のときを迎えるの!?」などと不安になった方がいらっしゃったら申し訳ありません。私は「変容の星」と呼ぶことが多いのですが、人生において大きく生まれ変わるような変化をもたらす星、とされています。「破壊」と呼べるような出来事をもたらしたとしても、その後かならず「再生」し、人生がアップグレードしていきます。ただ、ひとつの星座に15年から20年程度滞在する(=冥王星が司るテーマは15年から20年続く)ので、日々の生活で「破壊と再生が!」などと思うような目に遭うことはまずないでしょう。占星術では、その時代をぼんやり彩るムードとして冥王星のテーマを扱います。また、冥王星が移動する時期、個人にもピンポイントで影響をもたらすことがあります。
その冥王星は2023年3月から6月上旬にかけて、やぎ座を去って次のみずがめ座に移動していました。そして2023年下半期、やぎ座で最後の旅をしています。冥王星が自分の星座に巡ってくるとき、人は生まれ変わる、人生をリセットするような経験をするとされています。2008年からのご自分を振り返ってみて、生まれ変わるかのような大きなリセット体験は、あったでしょうか。
やぎ座での冥王星の旅が終わるのは、2024年11月のこと。そこに至るまでの間、冥王星がもたらすパワーを感じやすくなると思います。12星座中、もっとも大きな影響を受けるやぎ座の人は、印象的な出来事が多くなるかもしれません。今まで築き上げてきたものに区切りをつけ、「人生のリセット」とも呼べる行動を選びたくなる人もいるかもしれません。すでにそうした経験をされた後であれば、それを活かして力強く一歩、より自分らしい人生へと歩みだす選択をなさるのかもしれません。いずれにせよ、この下半期から始まる最後の旅、どうぞ楽しんでいかれてください。
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電子書籍『2023年下半期 12星座別あなたの運勢』では、ここまでにご紹介した全体運に加えて「仕事運」「恋愛運」も掲載、月ごとの具体的なアドバイスもお読みいただけます。