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アリアドネの声

2023.07.15 公開 ポスト

迫る浸水から盲ろうの女性を救えるのか? まったく予想していなかった結末に涙が流れた【書店員さんの声②】井上真偽

巨大地震発生。地下に一人取り残されたのは、目が見えず、耳も聞こえない女性だった――。

6月21日発売、井上真偽さん3年ぶりの新刊『アリアドネの声』が発売翌日に重版など話題沸騰! 極限状態に置かれた盲ろうの女性を、ドローン一台で救出するという超難関ミッションを描く、長編ミステリ―です。

本読みのプロである全国の書店員さんからも評判上々! 全国から届いた「書店員さんの声」を紹介します。PART2です。

*   *   *

◎未来屋書店入間店 佐々木知香子さん

言葉は自信にもなり、道標になり、鼓舞してくれるものであり、反対に呪縛にもなる。 同じ言葉でも使う人によってニュアンスが変わり、気付きになりえるなと読んでいて思いました。物理的救いと精神の救いがあり、一本の糸を道標であるタイトルも良かったです。

 

◎未来屋書店入間店 柴田路子さん

「見えない、聴こえない、話せない」この世界がどんなに不安か恐怖か。周りの疑うという暴力。しかしこの女性は冷静で力強く何事も諦めてはいない。

 

◎ジュンク堂書店松坂屋高槻店 朝野道則さん

ドローン技術者の俺と、盲聾の女性。絶体絶命の救出作戦の行方は、予想だにしなかった結末へ。無理と思えば限界だ、けれど……。全ての疑問が解けたとき、感動に心震えます。

 

◎あおい書店富士店 望月美保子さん

見えてなかった事実、聞こえてなかった真実、感じられなかった全てをアリアドネが見い出してくれた。君は生かされていたんだ。歓喜の雄叫びが青空に響いた。 災害現場での活躍が今後さらに増え、決して無理じゃない事を証明してくれるだろう。

 

◎有隣堂武蔵小杉東急スクエア店 床島千波さん

救助を進める中でのいくつかの立ちはだかる壁や、アクシデントにハラハラドキドキしながら読み進めました。 予想外の衝撃の事実には、もう感動!!『無理だと思ったらそこが限界なんだ』という言葉の意味···心に響きました。

 

◎水嶋書房くずはモール店 和田章子さん

障がい者にとって日常がすでに災害のなかにいるようなもの。無理だと思ったらそこが限界の意味。予測しなかったラストシーンの感動。この数年の変化に対応できる脳力と体力と感性を身につけるのにこれほど適した小説はない、と激推しです。

 

◎紀伊國屋書店仙台店 齊藤一弥さん

 地下建築からの脱出ブーム到来か?! 本気でどうにかしたい、助けたいという思いがあれば無茶や無謀はできない。自然と最善の無理じゃないを見つけ出す。 思いの強さが引き出すチカラは無理の中に輝く一筋の光の道しるべだ!

 

◎精文館書店豊明店 石川浩子さん

とても面白かったです。すこし未来の話でしょうか、地下にできる街に人々が住むというプロジェクト。そこで地震が起こり、人がとじこめられてしまう。それも目も見えず、耳も聞こえない人が。すごく読みやすく、読み始めたらあっという間でした。

 

◎三洋堂書店新開橋店 山口智子さん

目が見えない、耳が聞こえない、口が聞けない、 令和のヘレンケラーと呼ばれる女性が巨大地震により滑落した地下都市に1人取り残される。重なる余震、火災や浸水が迫りどんどんタイムリミットが迫る中、手に汗握るドローンを使っての救出劇。夢中で読み進めた先のラスト1ページで見えていた景色が全く違うものに変わった。その先に広がる感動をぜひ多くの人に感じてもらいたい。 何か自分ができる事がないか考えたいと思いました。

 

◎あおい書店富士店 鈴木裕里さん

全ての謎が回収されたとき、私は人を信じたかったのだと気付いた。 憶測も推測も及ばない周りの人を、自分を、信じる力をこの本が思い出させてくれる。

 

◎未来屋書店水戸内原店 大谷典永さん

「もう無理だ……」と思う状況、誰にでもあると思います。問題はその次にどうするか。 主人公が新しいその次を見出した時、胸に迫るものがありました。 困難な状況における進み方を教えてもらった気がします。

 

◎岩瀬書店富久山店 吉田彩乃さん

まったく予想していなかった結末に気付けば涙が流れていました。人はいつだって人の想像をはるかに越えていくということをものスゴい衝撃で頭に叩き込まれました。 最新技術のスゴさと人間のスゴさを両方感じとることができました。

 

◎蔦屋書店茂原店 松浦直美さん

いわゆる障がいについて考える時、ひと言でくくるのは何だか違うような 気がしていつも迷ってしまう。「障がい」以外の言い方ってないのだろうか? ただ、それがどの程度気になる事で、もしくはとるに足らない事なのかは、 当人にしか分からない。 例えばよかれと思っていた善意が、相手を傷つけていたりする。 感じ方は千差万別。考える程分からなくなる。偏見や差別、知らない事は まだまだたくさんあるんだなと思った。まずはできることから。 さて、凝うか信じるか。読みながら自分が試されます。

 

◎未来屋書店松本店 片岡菜穂さん

ラストの真相を知った時、胸が熱くなりました。 誰かのために自分のできることをする。優しい世界。 自分の中の「無理」の声も別の道を見つけ前へ進むアリアドネの声になるのかなと。 心の声に耳を傾けていこうと思いました。

関連書籍

井上真偽『アリアドネの声』

救えるはずの事故で兄を亡くした青年・ハルオは、贖罪の気持ちから救助災害ドローンを製作するベンチャー企業に就職する。業務の一環で訪れた、障がい者支援都市「WANOKUNI」で、巨大地震に遭遇。ほとんどの人間が避難する中、一人の女性が地下の危険地帯に取り残されてしまう。それは「見えない、聞こえない、話せない」という三つの障がいを抱え、街のアイドル(象徴)して活動する中川博美だった――。 崩落と浸水で救助隊の侵入は不可能。およそ6時間後には安全地帯への経路も断たれてしまう。ハルオは一台のドローンを使って、目も耳も利かない中川をシェルターへ誘導するという前代未聞のミッションに挑む。

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アリアドネの声

二度読み必至の書下ろし長編ミステリ―。井上真偽さんの『アリアドネの声』最新情報をお届けします。

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井上真偽

神奈川県出身。東京大学卒業。『恋と禁忌の述語論理(プレディケット)』で第51回メフィスト賞を受賞してデビュー。2017年『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』が「2017本格ミステリ・ベスト10」の第1位となる。

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