山小屋暮らしを始める前は、「まずは、体を慣れさせるためにのんびりしよう」と暇を持て余すくらいの気持ちでいました。
しかし、実際に住んでみたらやるべきことが次から次へと出てきて、すぐに、のんびりどころではなくなりました。
「暮らす」ことだけで慌ただしく、一日があっという間。東京の暮らしとはまったく違っていました。
まず、森の暮らしは何事もお天気次第。こちらの思い通りにはいきません。
標高が高いからでしょう。お天気がせわしなくコロコロと変わります。
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森へ帰ろう
『食堂かたつむり』『ツバキ文具店』『ライオンのおやつ』などのベストセラー作家・小川糸。小説だけでなく、その暮らしを綴ったエッセイも大人気。コロナが流行する前は、ベルリンに住んでいた彼女が次に選んだのは、八ヶ岳。愛犬ゆりねとの、森の中での静かな暮らしをお伝えします。