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山野海の渡世日記

2023.08.25 公開 ポスト

第28回

まさか「new弟」ができるとは山野海(女優、劇作家、脚本家)

つい最近、new弟ができた。
理由はこうだ。

 

私が一歳半の時に、父と母は離婚した。
私は母親に引き取られ、以来、実の父とは会っていない。

母は再婚し、やがて二人の男の子が生まれ、私は三姉弟の長女になった。

幼い頃から実の父はずいぶん前に亡くなったと聞かされていた。
だけど大人になり、何度か戸籍謄本を取り寄せる機会があり、その謄本を見る限り父は生きていたが、記憶にもない人に興味はなく、そのまま時は過ぎていった。

そして母が三年前に亡くなり、叔母が二年前に亡くなり、私の周りには父の事を記憶している人がいなくなった。

 

今年の2月。
ふと我が家の郵便ポストを見ると弁護士事務所から水色の封筒が届いていた。

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山野海の渡世日記

4歳(1969年)から子役としてデビュー後、バイプレーヤーとして生き延びてきた山野海。70年代からの熱き舞台カルチャーを幼心にも全身で受けてきた軌跡と、現在とを綴る。

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山野海 女優、劇作家、脚本家

1965年生まれ。東京新橋で生まれ育ち、映画女優の祖母の勧めで児童劇団に入り、4歳から子役として活動。19歳で小劇場の世界へ。1999年、劇団ふくふくやを立ち上げ、全公演に出演。作家「竹田新」としてふくふくや全作品の脚本を手がける。好評の書き下ろし脚本『最高のおもてなし!』『向こうの果て』は小説としても書籍化(ともに幻冬舎)。

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