小学校の頃、将来の夢は「船医」だった。
テレビで見た豪華客船特集がきっかけだ。当時は廃船となっていたクイーン・エリザベス号の様子を伝えるVTRを見て、「こりゃすごい」と感激した。その日から「豪華客船に乗る」というのが目標になった。
すると父が、「船医になったら、患者が来たときだけ仕事をして、それ以外の時間は遊んでいられるよ。しかもお金ももらえる」と言う。「何だ、最高じゃないか」と思って、「将来は船医になる!」と宣言したものだ。父は医者をしていたので、娘の私にも同じ道に進んで欲しくて誘導したのだろう。それを鵜呑みにしてしまうほど、幼少期から船、そして海への憧れが強かった。
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帆立の詫び状
原稿をお待たせしている編集者各位に謝りながら、楽しい「原稿外」ライフをお届けしていこう!というのが本連載「帆立の詫び状」です。