ミス・ユニバース・ジャパンで8年間、公式栄養コンサルタントとして世界基準の美を支え続けてきたエリカ・アンギャルさんの新刊『自信という最上のドレスの手に入れ方』が発売になりました。心に響くメッセージが早くも大好評の本書から一部を抜粋してお届けします。
「痩せたらキレイ」は古い価値観
男性は女性が思っているよりも、実は痩せていない女性の方が好き、という話を聞いたことがありませんか? これにはきちんとした根拠があるのです。
猿から進化して人類が地球上に現れてから現在に至るまで、自由に食べたい時に食べられるようになったのは、わずかここ100〜200年のこと。人類の歴史を1日の長さにたとえ、猿人の誕生が0時00分、現在が24時00分だとすると、農耕が始まって安定的に食事をとれるようになったのは23時56分だそうです。つまり、その時間のほとんどが飢餓との戦いだったわけです。この長く苦しい経験から、ヒトの脳には「ガリガリの体型=生命力がない」「ほどよく脂肪のついた体型=生命力がある」と感じるプログラムがインプットされているので、充分な食べ物を摂れずにガリガリになっている人には魅力を感じにくいのです。
特に女性はある程度の脂肪を蓄えておかないと子供が産めなくなってしまいますから、男性はほどよく脂肪のついた女性を見た時に「この人は健康な子を産んで、自分の遺伝子を残してくれそうだ」ということを無意識のうちに察知して、本能的に惹かれるというわけです。
例えば、ブラジルではお尻の大きな女性がモテるとか、アメリカでは女性でもある程度筋肉がついて引き締まった身体が理想だとか、どういう女性が魅力的かということは国や文化によってさまざまですが、男性が生命力溢れる女性に惹かれるということは世界中どこへ行っても変わりません。
それなのに日本の女性は痩せることだけに全神経を集中させてしまい、生命力まで失ってしまっている人が多すぎます。痩せすぎるとエストロゲンという女性ホルモンの分泌が減り、一気に老化が進んでしまうので、10代や20代であってもお肌がシワシワになったり、骨がスカスカになったり、生理が止まってしまったり、将来赤ちゃんが産めない身体になってしまう危険性もあるのです。どんなに頑張ってダイエットをして目標の体重に達したとしても、こうなってしまっては全くもって意味がありませんよね?
今、世界では、女性に危険な痩せ願望を植え付ける情報発信を規制する動きが出てきています。2012年には雑誌『VOGUE』が、摂食障害のあるモデルは起用しないという声明を世界19カ国で同時発表しました。また、〝プラスサイズモデル〟と呼ばれる少しぽっちゃりとしたモデルたちが、『VOGUE』や『ELLE』『COSMOPOLITAN』などの有名ファッション誌の表紙を飾ったり、広告で採用されたりしています。つまり、読者である一般の女性により近いリアルなサイズの女性たちが続々とメディアに登場し、支持されているのです。
日本の女性の皆さん! 「痩せる=キレイ」という古い価値観は今すぐ捨ててください! 新・世界基準のヘルシーで生命力溢れる身体を目指せば、身体と心のバランスがとれ、自信に満ち溢れた本当の美しさを手に入れることができますよ。