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夜のオネエサン@文化系

2023.09.08 公開 ポスト

憧れるのは愛なんかじゃない~『ウェルカム トゥ ダリ』鈴木涼美

死を目の当たりにすると、愛というのに憧れる。結婚してみたいなと一番思っていたのは母が死んだ後数年で、それは私の世界一の味方がいなくなっちゃったという喪失感を別の繋がりで埋めたいという理由ももちろんあったのだろうけど、死の周辺で見た夫婦愛というのは別のもので代替できないかも、ともなんとなく思った。うちの両親は普段から激しく愛し合ってる感がある二人だったのだけど、そういう普段から愛し合ってチュッチュしているような夫婦でなくとも、なんで別れないんだろうと思われているような夫婦であっても、死に付き合うような愛、死後も付き合うような愛は発揮されたりする。

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夜のオネエサン@文化系

夜のオネエサンが帰ってきた! 今度のオネエサンは文化系。映画やドラマ、本など、旬のエンタメを糸口に、半径1メートル圏内の恋愛・仕事話から人生の深淵まで、めくるめく文体で語り尽くします。

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鈴木涼美

1983年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学卒。東京大学大学院修士課程修了。小説『ギフテッド』が第167回芥川賞候補、『グレイスレス』が第168回芥川賞候補。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』『愛と子宮に花束を 夜のオネエサンの母娘論』『おじさんメモリアル』『ニッポンのおじさん』『往復書簡 限界から始まる』(共著)『娼婦の本棚』『8cmヒールのニュースショー』『「AV女優」の社会学 増補新版』『浮き身』などがある。

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