救済のルールはなぜ複雑なのか
大谷光明氏は僧職にありながら、日本ゴルフ界の黎明期において、日本で初のゴルフ・ルールを起草した貢献者である。表題の言葉は、長く日本ゴルフ協会(JGA)の規則委員長をつとめた彼の著書『日本ゴルフ規程の解説』に書かれている。
「法律は悪人が存在するものとしてつくられているが、ゴルフ・ルールは、故意に不正をおかすプレーヤーはいないという前提でつくられている」
1907年、22歳でイギリスに留学した彼はゴルフに出会い、そしてハマった。スコットランドの男たちが、荒々しい自然や予期せぬ出来事をむしろ楽しむかのように、「あるがままのライ」から打っていく姿がとても男らしく、ほれぼれしたという。
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