クリエイティブな仕事をするには、ルーチン的な仕事をAIにやらせる――AI時代にアイデアを生み出す最強の手法を解説する幻冬舎新書『「超」創造法 生成系AIで知的活動はどう変わる?』より、内容を抜粋してお届けします。
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まずは、あまりクリエイティブでない仕事に使う
対話型生成系AIは、いろいろなことに使えます。ただし、これまで述べたように、事実やデータに関する出力が信用できないことを考えれば、まずは、クリエイティブでないルーチン的な仕事に使うのがよいと思います。
本章では、そうした使い方として、具体的にどのようなものがあるかを示します。これだけでも、仕事の能率がかなり上がります(クリエイティブな仕事の補助については、第4、5章で述べます)。
クリエイティブな仕事を行なっている場合、実際には、クリエイティブでない仕事に多くの時間を使っています。これは仕事を進めるためにどうしても必要なことですが、できれば自動化(あるいは半自動化)して、クリエイティブな仕事に多くの時間を使いたいものです。
これまで、デジタル化によってさまざまな仕事が自動化されました。生成系AIの利用によって、それを一段と進めることができます。ぜひ積極的に、このような機能を使うことにしましょう。
AIにメールの校正をしてもらう
何の準備もなく、すぐに簡単にできることとして、メールの文章を校正してもらうことがあります。
つぎのようなプロンプトを書きます。
〈つぎのメールの文章で、表現が適切でないところや間違えた言葉遣いを直してください。なお、相手は、会社の重要な取引先です〉
ただし、このプロンプトだと、気に入らない表現が入ってきてしまうこともあります。これを避けるには、つぎのように指示します。
〈つぎのメールの文章で、表現が適切でないところや間違えた言葉遣いを指摘してください。なお、相手は、会社の重要な取引先です〉
インターネットの文例集から適切なものを探して書き換えるより、ずっと簡単にメールや手紙が書けます。
謝罪のメールを書くのは気が重く、なかなか取りかかれないものです。そして、返事が遅くなるほど、問題が大きくなり、謝罪がさらに難しくなってきます。AIに助けてもらって、できるだけ早く謝罪メールを送りましょう。
なお、相手から来たメールを見せて「この返事を書いて」という使い方も、できなくはありません(それどころか、かなりまともな文章を書いてくれます)。ただ、これでは、あまりに誠意がありません。こうした使い方は控えましょう。
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この続きは幻冬舎新書『「超」創造法 生成AIで知的活動はどう変わる?』でお楽しみください。