人気占い師、真木あかりさんの新刊『2024年上半期 12星座別あなたの運勢』より、総合運をご紹介します。
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総合運
豊かさのブレイクスルーが起こる。
2023年5月頃から、自分を豊かにするための努力を続けてきた方は多いことと思います。収入アップと安定のためにスキルを磨いたり、欲しかったものを買ったりと、現実を見ながら頑張っていらっしゃいましたね。いくつかは、すでに手応えを感じていたりするでしょうか。「そうはいってもまだまだだ」「まわりの人に比べたら全然」などと思われるかもしれませんが、そう感じるほどに自分を客観視できているなら、謙虚になりすぎなくて大丈夫でしょう。確かにスキルが上がっていると感じるほどに、2024年はブレイクスルーが目前にあります。
身につけたスキルを武器に思い切った転身を試みたり、買い物の仕方が一変したりと、大きく生活が変わった人もいらっしゃるでしょうか。たとえば、収入源を増やすことで得られる、生活の安定。たとえば、「好きなものは、あればあるほどいい」という発想から「本当に大切なものだけを、厳選して所有したい」という発想へとシフトした、抜本的な価値観の変化。そんなふうに価値観が大きく変わることで、いくつか失うものもあるでしょう。でも、それはさらなる豊かさのための選別であり、凶兆ではないはず。ここであなたの手を離れていくものは、ゆくゆくはあなたの自由を奪うものです。「何を手に入れるか」と同じくらい、「何を手放すか」が重要な意味を持ちますから、握りしめる手をふわっと緩めてあげてください。手放すことが正しかった、よかったと心の底から納得がいくのはもう少し先のことになるのですが、そうしたタイミングが必ず訪れます。
また、こんなことを申し上げては不安になるかもしれませんが、「手放す」以前に「なくす」という人もいそうです。落とす、忘れてくる、持っていかれる、壊れる──悪意があってやられたことであれば厳正に対処なり補償なりされるべきですが、自分の行動により引き起こされたものであれば「自分にとって、すでに役目を終えたものだ」と考えてみるのもアリだろうと思います。
時代の風向きが変わる、その影響をダイレクトに受ける。
2024年の運勢を読む上で、注目せずにはいられないのが「破壊と再生の星」「変容の星」などと呼ばれる冥王星の動きです。冥王星が管轄するのは欲望や隠された大きな力、金融といったもの。それらの古いシステムが生み出す歪ゆがみが溜まりに溜まったところで破壊が起こり、世の中を徹底的に変容・再生させるのが冥王星なのです。たとえば前回、冥王星が移動した2008年は、リーマンショックが世界中を揺さぶった年でした。
冥王星は遠い星です。そして、ひとつの星座に12年~38年という長い時間滞在します。日々の生活のなかで「わー! 冥王星の影響だ!」などと感じることはないでしょう。月や太陽といった目に見える星は私たちの生活とリンクしていますが、肉眼で見えない星は感じられないのです。それでも、星が星座をまたぐときや、他の星と特定の角度を取ったとき、逆行というイレギュラーな動きに入る切り替えの日などは、印象的な出来事が起こりやすいでしょう。その多くは予測不能で、コントロールも不能であろうと思います。見えない手に導かれるようにして思いもよらないことにかかわり、自分でも説明できないような行動に出る。どうにかこうにか乗り越えて、15年、20年と長い時間が経ってからようやく「そうか、そういうことだったのか」と腑に落ちる──それが、冥王星なのです。
ただ、冥王星は破滅をもたらす星ではありません。破壊はしますが、必ず「再生」するのです。住宅の建て替えにも似ています。建物を壊して更地にして終わりでは「死」ですが、そこに耐震性バッチリで間取りも使いやすく、環境にも良い建物に「再生」します。皆から「素敵!」「住みたい!」と言われる物件になるのです。それは、単に「きれいな色のペンキを塗る」(金星)、「魅力的なキャッチコピーで宣伝する」(水星)では叶いません。「破壊と再生」(冥王星)しかないのです。
まさに生まれ変わるような、人生でそう何度も味わうことがないような経験をする人もいます。程度はさまざまでしょうが、破壊──喪失、損失、失敗といった感じ方をする人もいるかもしれません──を、恐れずにいましょう。いえ、怖いものは怖いで大丈夫です。そこを「怖くない!」と思おうとすると余計につらくなります。でも、これだけは覚えておいてください。「きっと、良い経験だったと思える日が来るはずだ」という気持ちを、どこかに持っておくこと。そうすることで、人生はいささかしのぎやすいものになるだろうと思います。
冥王星が移動するのは、2024年1月21日。年明けからこの日までは、社会構造の変革、権威が重視される時代から変わったのだということを目の当たりにするかもしれません。冥王星の影響はどの星座にも等しく降りかかるのですが、とりわけおひつじ座の人々はそうした「時代の変化」を強く感じさせられるでしょう。自分がいわゆる“老害”と呼ばれるような発言・発想をしていることに気づいてドキッとする、なんてことはライトなほう。仕事の向き合い方、休み方、評価基準が大きく変わったり、あるいは業界の勢力図が大きく塗り替えられたりと、心理的にも物理的にも見逃すことができないレベルの変化が起こるでしょう。
1月21日、冥王星がやぎ座からみずがめ座に移動すると、今度は「破壊と再生」「変容」のテーマが未来のビジョンや、友人・知人との関係に降りかかり始めます。「未来や友情が破壊されるの!?」と心配になった方もいらっしゃるかもしれませんが、もうちょっと複雑なお話です。心の底から望んでいるわけではない夢や目標は、変わるかもしれません。あなたが欲していない友達とは、不思議と疎遠になるかもしれません。自分が本当に求める未来を、関係性を、選び直すときでもあるのです。
上半期に限らず、2024年は上記のテーマを行ったり来たりする人も多いだろうと思います。
いつまでも、弱い自分でいなくていい。
この上半期は、あなたが人知れず抱えている悩みにさまざまなケアや刺激がもたらされるときでもあります。過去に受けた傷やトラウマは、その正体や仕組みの解明が進み、傷を癒やす流れが起きるでしょう。ハラスメントや誹謗中傷に対しては、自分の環境でできる無理のない闘い方を見つけられますし、理解者や仲間も見つかります。友達に自分の状況を話すことで、「変わらなくちゃ」という感情を抱くこともありそうです。あなたは行動力と意欲にあふれた人ですから、これまで大抵のことをひとりで乗り切ってきたのかもしれません。それは素晴らしいことですが、そもそもひとりで乗り切ることだけが良いことではないのですよね。大事なのは、あなたが自らの魂の求めに従い、自分らしく生きることです。つらい経験をしなければ成長できないわけではないし、孤独に耐えなければ乗り切れないわけでもないのです。「恩送り」という言葉があります。受けた恩を恩人にではなく、別の誰かのために送る。親切にするという言葉です。この時期のあなたが誰かに助けてもらうことは、ある意味、誰かへの恩送りをするという優しい循環の始まりでもあるのかもしれません。
ときには怒りが正しい意志となって、乗り越える力をくれることもありそうです。最近、怒っていますか。もちろん、怒りたくなるようなことは、起こらないに越したことはありません。平和が一番です。ただ、理不尽な日々のなかで「怒るのはよくない」「自分が我慢すれば丸くおさまるのだ」などと怒りそのものを否定すると、自分がだんだんつらくなってきてしまいます。怒りというのは、純粋な感情の発露です。ダメなのは、それを他人にぶつけたり、あたり構わず当たり散らしたりすることで、怒りそのものが悪いわけではないのですね。許せない。黙っているわけにはいかない。そうした思いを、どう生産的に活かしていくのか。抗議するのもいいでしょう。自分が結果を出すことで、相手を見返すのでもいいでしょう。このとき、怒りは良いエネルギーを持つのです。
大事なのは、心の扉を開けておくことです。できる分だけで大丈夫ですし、人を選んでも、時間帯を区切ってもOKです。とにもかくにも、鍵を外して外に向かって開くことです。吹き込む風が、差し込む陽光が、凍てついた心を溶かしてくれるはずです。
4月上旬、アイデンティティをきりりと持ち直すタイミングが訪れます。自分の弱さもズルさもシビアに向き合った上で再確認できるアイデンティティほど、強いものはありません。ただ硬いだけの木は雪が降ればその重みで折れてしまいますが、しなやかな強さを持った木は積もった雪をするりと逃がし、すっくと立っていられます。強いだけでは、弱いのです。
学びとコミュニケーションの1年がスタートする。
5月末、「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星がふたご座に移動することで、学びやコミュニケーション、移動にスポットライトが当たります。ずっと勉強したかったテーマに着手したり、何かと「人と会う」「交流を持つ」という動きが増えたりするでしょう。この時期は、じっと同じ場所にとどまっていると運の動きが今ひとつ活力に欠けることに。小旅行や散歩、気になっているスポットへの訪問など、積極的に動いてみるといいでしょう。知識×行動で、仕事関連のセミナーや勉強会、懇親会といったものに顔を出してみるのもいい選択です。フットワーク軽く動けば動くほど幸運の総量が増え、チャンスも巡ってくるでしょう。こうした期間は、2025年6月上旬まで続きます。
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